女工哀歌 CHINA BLUE

あなたは、店で買ったシャツやスラックスなどの衣類がどこでどんな人たちによって作られたか、関心がありますか。私たちが身につけているジーンズは、一体どこで、どのような人たちが作っているのでしょうか。世界的に、衣類の生産で最も多く目にするのが「メイド・イン・チャイナ」です。中国は、1970年代末から輸出向け工業化に力を注ぎ、今や「世界の工場」と呼ばれるようになりました。

本作品は、そのような形で著しく経済成長した中国の衣類縫製工場内の模様が描かれたドキュメンタリーです。貧しい農村出身の少女たちは、アメリカ合衆国の大手マーケット・チェーンで売られるブルー・ジーンズの糸きりや縫製作業を、毎日長時間行って、両親に仕送りをしています。仕事は厳しい監視つきで、ミスは許されません。時には残業をして徹夜になることがあるにもかかわらず、残業代が支払われない事態が生じたのです。

それに対して少女たちは立ち上がり、工場主らに抗議をします。今日、私たちの生活に不可欠な農作物や原材料、さらに衣類やスポーツ用品などの軽工業製品が、アジアの国・地域の貧困層によって、劣悪な環境の中、安い賃金で生産させられています。こうした働く現場の実情を見るにつけ、私たちはどのように対応すれば良いのか、それを考える材料にしていただけたらと思います。 (ミカ・X・ペレド:監督)

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