夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録
ヴィクトール・E・フランクル
医療人類学という学問は、生と病、死の文化的意味、正常と異常の境界線について探求します。ユダヤ人精神科医としてナチスの強制収容所に入れられたフランクルが、異常な環境で正常を保つこと――世界が自分に消えろと圧力をかけてくる時に、それでも生き延びることの意味――を分析した本書を読むと、生の意味について深く考えさせられます。
人類学では、マクロな社会変化が個人のミクロのレベルでどのように経験されるのかを問いますが、極限状態や、「生きづらさ」の普遍性と時代地域的な特殊性について考えるための必読書です。
(訳:霜山徳爾/みすず書房)
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