無限論の教室

野矢茂樹

この本の中に無限について有名なアキレスと亀の話が出てくる。足の速いアキレスは亀より後ろの位置からスタートした。アキレスが亀のスタート位置まで走る間に、亀は何メートルか進む。しかしその亀の位置までアキレスが走る間に、亀はさらに前へ進んでいる。その位置までアキレスが走る間に、さらに亀は…このようにアキレスは永遠(無限)に亀に追いつけない、というパラドックスだ。この本は無限に関する素朴な問いに始まり、オーストリアの数学者ゲーテルが数学的命題について示した不完全性定理まで、哲学者の野矢先生が語る。高校数学で学ぶ無限という概念がいかに漠然としたものであるかを知ることができる。 (講談社現代新書)

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