数学は世界を解明できるか カオスと予定調和

丹羽敏雄

ニュートンが微分積分学を確立した土台の上に近代力学を創ったように、数学の発展がどこまで世界を解明できるか。数学の持つ予定調和な美しさと自然の内包する複雑さを明るみにするカオス理論まで、現代科学思考の到達点を平易に叙述。現象の基礎にある法則と、その数学的表現である微分方程式の関係が述べられている。「2、システムとモデル化」では、現在、春分から秋分の日までがほぼ186日、秋分から春分の日までが179日であるという事実が紹介される。両方で日数が同じでない理由は地球の公転軌道が真円じゃなく楕円だからという。単純さと複雑さ――この単純ではない関係を楽しめる本だ。 (中公新書)

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