世界史を「移民」で読み解く
玉木俊明
「移民」と聞くと、どこか他人事のように感じるかもしれませんが、実は、留学、海外駐在、海外帰国子女、国際結婚など、比較的身近な事象を包摂する概念であり、すでに私たちの日常の一部になっています。「移民」を経済史の見地から捉えれば、世界史は「移民」が築き上げてきたものの集積だと言っても過言ではないと、この本の著者は言っています。「人の移動」を研究することの意義を考えさせてくれる一冊です。
同時に、受験勉強の暗記科目として世界史を学ぶ中高生の皆さんは、世界史の「別の見方」を知ることで、世界史の流れをより深く理解できると思います。
(NHK出版新書)