現代社会って、経済って

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

ロビンソン・クルーソー

ダニエル・デフォー

イギリス18世紀、絶海の孤島に漂着したロビンソンが、自力で生活を切り開いていくさまを描いた小説。子ども向けのサバイバル冒険小説と思いきや、大人になって読むと実に意味の深い小説だ。経済とは何かが原理的なところでわかるだろう。 (平井正穂:訳/岩波文庫)



経済学

図解雑学 ゲーム理論

渡辺隆裕

ゲーム理論は、相手の行動を予測推理し、理想的な戦術や戦略を導き出す方法だ。このゲーム理論の基本的な内容を図解でわかりやすく説明している。ゲーム理論は理論経済学において中心となる理論だが、他の様々な分野で用いられているので、経済学に偏らない内容となっており、文系、理系に限らずゲーム理論が楽しめる。著者の首都大学東京の渡辺隆裕先生は、「本書を中学や高校の時に読んでゲーム理論を勉強してみたくなったと言って私のゼミに来る学生もいます」と語る。 (ナツメ社)



経済学

父が息子に語るマクロ経済学

斎藤誠

大学で学ぶことの大切さや意味を伝え、歴史の中で現代の経済社会を見つめる癖をつけてほしいと願いつつ、マクロ経済学の基礎について解説。全10講義でしっかり学べる。 (勁草書房)



急に売れ始めるにはワケがある

マルコム・グラッドウェル

「感染理論」を使って、集団の行動や社会現象のからくりを解き明かす。凶悪犯罪の激減、ヒット商品、感染症など、多くの身近な事例はどのようにして起こるのかが紹介されている。「背景の力」や「弱い紐帯」といった社会学で用いられる概念も解説されており、社会学的思考も養えられる。 (高橋啓:訳/SBクリエイティブ)



プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

マックス・ヴェーバー

先進工業国の二つのタイプを、ドイツとイギリスを例にとって説明している。例えば、時給あがるとたくさん働くようになる国、逆に働かなくなる国といった、身近な例を挙げ示すとともに、その相違の歴史的理由を宗教、倫理観など人々の考え方も含めて説明している。ドイツの政治学者、経済学者の1904-05年の執筆。 (大塚久雄:訳/岩波文庫)



理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

高橋昌一郎

理論経済学の中心となってきた命題などを、哲学や論理学の側面からわかりやすく説いてくれる本。著者の「難解な話をわかりやすく楽しく進めるためには“雑談”が最も有効だ」との考えから、多彩な登場人物―会社員、経済学者、哲学史家、運動選手、科学社会学者等―がシンポジウムで自由闊達に議論を繰り広げるという形式でテンポよく展開している。 (講談社現代新書)



社会学

ルポ 虐待 大阪二児置き去り死事件

杉山春

いま、日本社会で子育てがどれほどの労力を、母親にかけているのか。そして、世間でスキャンダラスに報道される母親による「虐待」。これは実は、本人の問題というより、育児をする母親に対して日本社会が冷淡であること、無理解であること、母親の負担を共有しないという態度から生じていることがよく理解できる本だ。母親ひとりに責任を押し付ける社会が、いかに母親だけでなく、子どもにも悲劇をもたらすかも明らかにされている。 (ちくま新書)



アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

堂目卓生

「経済学の祖」アダム・スミス。本書を読めば、経済学や法律学を学ぼうとする高校生は、この歴史的思想家の著作『国富論』『道徳感情論』に、自分の問題として、あるいは歴史的課題として、興味をかき立てられるはずである。 (中公新書)



現代の金融入門

池尾和人

金融取引、金融機関、金融政策、資産価格といった金融論の基本的な内容を網羅的に扱っている本。さらに、デリバティブや証券化といった最近の新たな金融取引、バブルや金融危機といった現実のトピックスについてもわかる。 (ちくま新書)



カムイ伝全集 カムイ外伝

白土三平

日本社会と技術の歴史についての理解を深め、科学技術の「階級性」や、技術と差別という、根源的な問題系に触れられる漫画。同じく、同著者による『カムイ伝講義』も合わせて読んでほしい。より理解が深まるだろう。 (ビッグコミックス)



アメリカの巨大軍需産業

広瀬隆

アメリカの政治・経済と戦争、紛争介入、そして国や軍需への意思決定に携わる人物を分析し、アメリカ経済に占める軍需産業の位置を詳しく紹介している。経済発展にとって、軍需産業がどのような役割を果たしているのかを考える上での貴重な文献である。 (集英社新書)



社会学

原発避難と創発的支援 活かされた中越の災害対応経験

高橋若菜、田口卓臣、松井克浩

かつて中越・中越沖の震災を経験した新潟県は、福島原発事故において、いち早く対応し、次々に有効な支援を打ち出した。新潟県の全面的なサポート体制を、新潟県職員や中間支援組織職員の証言や、新潟県による避難者アンケートから紹介する。 (本の泉社)



家政・生活、デザイン系

新版 データで読む家族問題

湯沢雍彦、宮本みち子

非正規雇用の若年層、ニート、介護問題など、現代の家庭が抱える様々な問題を、詳細にわたって分析し解説する。この本を通じて、私たちが経験しうる生活問題を、網羅して把握することができる。 (NHK出版)



不思議フランス 魅惑の謎

藤野敦子

日本とフランスの違いを、恋愛・仕事・家庭・食など身近なテーマで面白おかしく解説しつつ、その理由を歴史的・文化的・制度的観点から真面目に解き明かす。フランスの「不思議」を突き詰めると、日本社会の課題が見えてくる。本書の学問としての側面は、一つは、社会科学の調査方法を用い、仏・日で実施したアンケート調査やインタビュー調査から得られた客観的なデータを基に執筆されている点。もう一つは、テーマに関連した「政策・制度」に触れている点。フランスが、出生率のチャンピオンと言われるほど出生率が回復したこと、女性が活躍する国になったことなどにつながったフランスの制度・政策を紹介している。
(春風社)



多数決を疑う 社会的選択理論とは何か

坂井豊貴

社会選択理論と呼ばれる理論経済学の一部をわかりやすく説明してくれる本。選挙制度を具体的に解説しながら、民主主義の基本となる多数決について、数学を用いた理論で考えることの必要性を教えてくれる。 (岩波新書)



経済学

予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

ダン・アリエリー

行動経済学本のベストセラー。合理的にものごとを決めることの重要性を理解した人ですら、「合理的」とされた決定を押し通すことが難しい。人は不合理に突き動かされることも多く、その理由や予測についての解明をこの本がしてくれる。 (熊谷淳子:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)



教育・心理系

行動経済学 経済は「感情」で動いている

友野典男

経済を動かすのは、経済理論そのものではなく、感情を持った「人」である。人は合理的に動いているつもりでも合理的ではないし、選好の基準もうつろいやすい。経済を紐解くために人の心理を知る。著者は経済学者であるが、心理学的研究が数多く紹介されている。 (光文社)



社会学

越境スタディーズ 人文学・社会科学の視点から

岩佐和幸、岩佐光広、森直人:編

森直人先生ほか、高知大学人文学部の研究プロジェクトから生まれた本。「越境」というテーマで、現代のグローバル社会、日本、そして高知という地域について分野横断的に考える。そこには、言語学や文化人類学、文学、社会学、地域経済学といった、様々な分野の知見が凝縮されている。将来の学びを考える高校生の皆さんには、人文学・社会科学の様々な分野のあり方を身近な形で知ってもらえるだろう。 (リーブル出版)



社会学

しあわせに働ける社会へ

竹信三恵子

今日、私たちの社会で「働く」ことは、正社員としても非正社員としても相当に厳しい状況にあることを解説する。あわせて、それに対して具体的にどのような対応策があるのか、求めるべき社会の仕組みはどのようなものかを解説し、働くことによって幸せになれる社会を展望している。労働の困難の背景には、ジェンダーがあることも明快に指摘されている。労働者に何が保障されているのかという大切な知識も詰まっている。社会に出る前に是非読んでほしい一冊だ。 (岩波ジュニア新書)



オリンピックの光と影 東京招致の勝利とスポーツの力

結城和香子

読売新聞の記者である著者が、IOC(国際オリンピック連盟)の20年の取材の上、東京招致の舞台裏を克明に描き、オリンピックの光と影を浮かびあがらせる。オリンピックとは何かについて再確認させてくれる本。 (中央公論新社)


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