秋になると紅葉するのはどうしてでしょうか。植物の葉は太陽の光で光合成を起こします。そのとき重要な役割を果たすのは、緑色の色素を持つ葉緑素です。秋になり日差しが弱まると光合成をしなくなり、葉緑素の緑色素が分解されます。その過程で活性酸素を作り、植物の組織を破壊します。これを阻止するために赤色色素を出すので、紅葉するのです。光合成で得られるエネルギーのほうが葉を維持するエネルギーより小さくなると、やがて落葉します。
寒冷地の低温下で植物はどのように光合成するのか
私は光合成と葉緑素(クロロフィル)を研究しています。光合成研究の中でも特に取り組んでいるのは、植物が冬の間に厳しい環境でどうやって光合成をしているか、さらに言えば、寒冷地の低温下で植物はどのように生き延びているかといった疑問につながる研究です。植物は落葉前に、葉を作っている有機物の中で養分として再利用できるものを回収します。その養分は次の春、葉を出すのに使われます。光合成のしくみをよく理解することによって、植物が越冬することに関して理解が深まると期待されます。
一般的な傾向は?
- ●主な業種は→化学、食品、教育
- ●主な職種は→研究、教育、システムエンジニア、営業
分野はどう活かされる?
植物や藻類を扱う研究などの仕事では、学んだ分野が活かされています。
北海道という特色を生かして、寒冷環境での光合成について研究しています。大きな大学なので研究設備等が充実しているのが強みです。また、いろいろな研究者がいるので様々な分野で協力して研究がしやすいです。