それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤陽子
なぜ日本人は戦争に踏み込んでしまったのか。これをテーマに、東京大学で近代日本史を教える加藤陽子先生が、中学・高校の歴史クラブで行った5日間の授業の記録が本書である。なぜ明治以来4つの戦争が行われてきたのかを時代背景とともに解説し、中高生と鋭い質疑応答を繰り広げている。私たちは、無意識に過去の事例から類推して現在の社会状況について判断している。ならば、判断の元となる「過去」は一面的ではなく多面的な形で蓄積されるべきだろう。この時代にこそ読んで欲しい一冊であり、特に歴史好きには必読書といえる。
(新潮文庫)
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