私は英語教育学を専門に研究しています。「外国語教育政策」「学習者オートノミー(自律性)」「協働学習」などを研究のキーワードとしています。学習者が学校を離れたあとも自分で学びを続けていけるような言語学習のあり方とはどのようなものか、学習者が目標の設定や、自己成長度合いの把握、学習方法の選択などを自分自身で行なうことができる「学習者オートノミー(自律性)」という能力を伸ばすにはどうしたらいいのかという問題などが研究テーマにあります。
「学習者オートノミー」を伸ばすためは一人で勉強するだけでなく、複数の仲間と「協働学習」をすることが効果的です。多様化する社会に対応できる人間を育てるための言語教育のあり方を考えています。
ネイティブスピーカーの教師と日本人英語教師の意識の違いを分析
質の高い言語教育を目指す上で大切な概念の一つに「ビリーフ」というものがあります。「教育とはどうあるべきか」「教えるとは何か」という教育の根本に対する教師の考えや信念のことです。これによって、教師の授業づくりや学生との接し方も大きく変わってきます。
ビリーフは、英語を母国語としているネイティブスピーカーの教師と日本語を母国語としている英語教師との間にも違いが見られます。そこで、英語話者の教師と日本語話者の教師を対象に「学び」に対してどのような認識を持っているのかをアンケート調査し、分析する研究を行ないました。その結果が学習プログラムにどのように反映されるべきかを考えます。