図書館情報学・人文社会情報学

ICTを活用したあるべき情報社会をデザインする


安田孝美 先生

名古屋大学 情報学部 人間・社会情報学科/情報学研究科 社会情報学専攻

どんなことを研究していますか?

インターネットやソーシャルメディアを活用すれば、様々な新しいサービスが生み出せます。しかし現実には、地域や年齢による情報格差、いわゆる「デジタル・デバイド」の問題は大きいようです。私たちは、地域コミュニティの中に入っていき、自治体や地域の人たちと信頼関係を築いた上で、地域にとって意義のある情報社会システムをデザインすることで、住民目線での情報社会構築に貢献しています。例えば、愛知県の百貨店と連携して高速無線通信5Gやスマートスピーカーなど最新のICT利活用を検討するなど、自治体や地元企業、地域コミュニティの活性化のための実用的研究を行っています。

ICTを介した科学博物館と来館者との新たな関係構築を

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科学博物館でのICTの新たな活用に関する研究も行っています。未来のデジタルミュージアムの姿、あるいはICTを介したミュージアムと来館者との新たな関係構築のための実践的な取り組みです。情報機器を身近に利用している子供たちに、教育用デジタルコンテンツや博物館案内機能を博物館展示と連携することで科学の面白さを今以上に伝えられるものになるでしょう。

学生はどんなところに就職?

一般的な傾向は?
  • ●主な業種は→IT関連、マスメディア、ネットベンチャー企業、製造業、サービス業、公務員
  • ●主な職種は→企画職、総合職、デザイン職、営業職
分野はどう活かされる?

情報社会の本質を理解し、それぞれの企業の業務分野において新しい価値を創出するための業務に就いています。例えば、大手新聞社において、インターネット上での新聞社としての新しい取り組みを企画・実現しています。

先生の研究に挑戦しよう

・Twitter、Facebook、LINEを越える新しいソーシャルサービスを考えてみましょう。
・地域問題を解決する、あるいは地域コミュニティで利活用されるICTサービスを考えてみましょう。
・ミュージアムをより楽しめるアプリを考えてみましょう。
・ネット時代の新しいテレビ番組を考えてみましょう。

興味がわいたら~先生おすすめ本

よくわかる社会情報学

西垣通、伊藤守

現在の情報社会においては、多様なメディアを通じて様々な情報が流通しているが、そうした情報を「社会情報」とし、「社会情報学」では、社会情報による人間や社会への影響を分析し、多様なメディアを社会でいかに活用すべきかという具体的方策を探求している。本書では、その「社会情報学」の成り立ちにはじまり、社会情報とコミュニケーションや意思決定、社会システムとの関わりを解説する。 (ミネルヴァ書房)


本コーナーは、中高生と、大学での学問・研究活動との間の橋渡しになれるよう、経済産業省の大学・産学連携、および内閣府/科学技術・イノベーション推進事務局の調査事業の成果を利用し、学校法人河合塾により、企画・制作・運営されています。

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