哲学・思想の本

改訂 マリー・キュリーの挑戦 科学・ジェンダー・戦争

川島慶子

史上最も初期の「リケジョ」であるマリー・キュリー。科学と戦争、科学と国籍、科学と女性であることなどの時代の制約に翻弄されながら生きた彼女の半生を描いている。子どもの伝記で有名な彼女の、全く異なる一面を垣間見ることができるだろう。 (トランスビュー)



火の鳥

手塚治虫

本書は、様々な意味で生命論や産業考古学に関連している、壮大な「科学哲学」の書でもある。20世紀の日本と世界を代表する名作である本書に加え、ほかの手塚先生の作品も、できるだけ多く読んでみてほしい。 (小学館クリエイティブ)



フォー・ビギナーズ・シリーズ

難しい思想を、平易な言葉とわかりやすい絵を用いて紹介しているシリーズで、漫画のような感覚で読むことができる。現在(2017年10月)までに、108冊刊行されている。チョムスキー、ラカン、ハンナ・アーレントなどがお勧め。 (現代書館)



思考の整理学

外山滋比古

自分の頭で物を考え出す力というのはどうしたら得られるのか、ということを模索しながら書かれた本。著者は御茶ノ水大学名誉教授。専門は英文学だが、日本語論でも独創的な仕事を続けた。その延長にあるこの本は、高校入試のための学習参考書に、頻繁に引用されてことでも有名という。1986年文庫化され、ちくま文庫の中で最も売れた本だそうだが、最近、再び脚光を浴びている。著者は「コンピュータは記憶することに優れているが、考えることができない。忘れることができない。この本のなかに『忘れる必要がある』と書いてある」と言っている。人間は忘れられるから、思考できるのだろう。 (ちくま文庫)



聖なるもの

ルードルフ・オットー

オットーは20世紀を代表する宗教学者で、本書は宗教学の古典的名著。この本を通して、宗教の本質は非合理的なものを核としていることを知ることができるだろう。オットーはドイツの神学者だが、本書はキリスト教神学だけでなく、哲学・比較宗教学にも多大な影響を与えた。 (久松英二:訳/岩波文庫)



宗教学入門

脇本平也

宗教学という学問も細分化が進み、全体像をつかむことが難しくなっている。そんな中、本書は一般向けのラジオ講座をもとにまとめられた、宗教学の入門書。著者は本書で、宗教学を「信仰の是非を論ずることなく、護教や伝道とは無縁な立場から、できるだけ主観的な価値判断をまじえないで、もっぱら客観的に宗教の諸事実を観察研究しようと努力する学問」であると捉えた上で、宗教学の歴史や考え方、宗教と社会や心理との関係、宗教の機能などについて、読者に語りかけるように、解説する。 (講談社学術文庫)



はじめての構造主義

橋爪大三郎

ソシュールという言語学者の理論から発展した構造主義は、簡単にいうと、あらゆる現象の基盤となる規則やルール(構造)を体系化して理解する思想を指す。それは言語学のみならず、社会学や人類学など多くの学問に大きな影響を与えた。構造主義によって私たちは、無意識に内面化している思想のルーツを辿ることができるだろう。また、他の学問と同様、言語学は、社会学や人類学、哲学など、様々な学問・思想と、相互に関わりながら発展してきた。本書は、言語学と諸学問の関わりを捉えるという意味でも、面白い。また、そうした学際的な視点は、グローバル化が進む現代において、外国語教育の課題に挑む上でも、非常に重要である。 (講談社現代新書)



近代天皇像の形成

安丸良夫

著者は、「近代の天皇像は、実質的には明治維新を境とする近代化過程において作りだされたものである」と強調してきた。近代国家の形成に際して、国民的アイデンティを構成し国民国家としての統合を実現するために、近代天皇制は重要な役割を果たしている。本書では、近代天皇制の解明を通じて、近代日本の思想やイデオロギーがどのように形成されてきたかを、思想史の立場から検討している。近年関心の高い皇位継承問題についても述べている。 (岩波現代文庫)



意識と本質 精神的東洋を索めて

井筒俊彦

著者の井筒俊彦は、わが国を代表するイスラーム哲学・東洋思想研究の碩学。著者は本書で、インドや中国、日本だけでなく、イスラームやユダヤ教までも含む、時空を超えた思想家たちの思想を探訪し、東洋の思想の根元に迫る。読者は本書を通し、西洋の思想とは違う、東洋の思想伝統の特質を知ることができるだろう。難解な本なので、通読できなくてもあきらめず、何度も手に取ってほしい。読み返す度に新しい発見があるという人も多い名著である。 (岩波文庫)



日本仏教史 思想史としてのアプローチ

末木文美士

6世紀半ばに日本に仏教が伝来して以来、現代に至るまでの日本仏教史の入門書。中世、近代と時代を乗り越えながら変貌していった日本仏教思想の流れを知ることができる。聖徳太子や、最澄、空海、親鸞、日蓮といった名僧やその宗派についてもわかる。 (新潮文庫)


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