◆ナショナリズム◆

グローバル化の中で注目される政治思想

国民からなる国家（国民国家）を繁栄させていこうという考え方。日本語に訳すと国家主義や国民主義になる。広い意味では、植民地などの民族が独立して自分たちの国を作る民族主義も、ナショナリズムに含まれるなど定義は難しい。政治的な思想なので【政治学】、社会の中でナショナリズムがどう形成されてきたかなど、【社会学】や【思想史】の領域でも研究されている。また、ナショナリズムは行き過ぎると自国第一主義や外国人の排斥につながってしまい国際的な問題となることから【国際関係論】とも関係がある。

また、国民国家が起こった過程や、時代背景によるナショナリズムなど歴史からの研究もあり、【ヨーロッパ史・アメリカ史】、【日本史】など歴史学のそれぞれの分野からの研究がある。

国民国家ができる過程で政府が文学作品を通して人々の国民としての意識を高めたり、植民地の民族が自分たちの言葉を使った文学作品を発表して民族意識を高めたりと文学とも関係が深く、【ヨーロッパ文学】、【英米・英語圏文学】など文学の分野でも研究される。