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★は関連度
動物は、はじめは1つの受精卵だが、次々と分割(分裂)し、いろいろな種類の細胞に分化していく。この過程を発生というが、発生初期の、ある特定の時期の細胞を取り出して特別な処理をしたのがES細胞だ。そしてES細胞から組織を人工的に作る研究が進められており、実現すれば、病気や事故で失われてしまった組織を作って「再生医療」に応用できる。
ES細胞の研究は、【分子生物学】、【細胞生物学】、【発生生物学】など生物学や生命科学の領域、基礎医学の「医化学一般」、医学と工学の学際領域の【生体医工学・生体材料学】、動物実験や、動物の体内でヒトの臓器を作る実験なども行うので【実験動物学】、【統合動物科学】とも関係がある。
また、受精卵を使うことの倫理的問題もあり、【科学社会学・科学技術史】、【哲学・倫理学】からのアプローチも必要だ。なお、いろいろな組織に分化する能力をもつ細胞を「幹細胞」といい、幹細胞には、ES細胞以外にiPS細胞と成体幹細胞がある。