紀元二千六百年 消費と観光のナショナリズム

ケネス・ルオフ

「紀元二千六百年」とは、神武天皇による建国からちょうど2600年とされた1940年のことです。大日本帝国では、万世一系をたたえる記念行事が多く催されていました。著者は当時の国民は「愛国的な展覧会を見に行き、史跡を訪れていた」と述べています。「印刷メディアや百貨店、鉄道会社といった非政府機関の働きかけも大きかった」とも述べています。

暗い時代だったと思われがちなこの年に、観光の側面から新たな光を当て、戦争へと突き進んでいった当時の社会心理を見事に描いています。 (訳:木村剛久/朝日選書)

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