LION/ライオン 25年目のただいま
インドの貧しい地域に生まれ、5歳で迷子となった少年は、養子としてオーストラリアに渡り、愛情深い養親に育てられます。しかし、封印していたはずの記憶、≪家族で日銭を稼ぎ、貧しくも分かち合い支えあった日≫は、成人後も色褪せることはありませんでした。インドの貧困層が直面する厳しい現実、血縁を超えてつながる家族の絆、成人したのち、わずかな記憶と最新技術を駆使して、広大なインド、生まれ故郷に戻り実母に再会するまでの記録が、実話に基づいて描かれています。
これを見て、なお筆者の脳裏にあるのは、いまだバングラデシュやインドで取り残されている多くの子どもたちのことです。日銭を求める幼い子どもたちを忘れることはありません。こうした状況のない社会の実現こそが、社会開発(発展)の目指すべきところです。
(ガース・デイヴィス:監督)
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