家裁調査官は見た 家族のしがらみ

村尾泰弘

家族の内実はプライバシーに深くかかわることであり、なかなか家族外の人に知られることはありません。本書は、家庭裁判所調査官として長年働いてきた著者が、家庭裁判所での仕事の中で、どのような家族に出会ってきたか、また、家族に見られた諸現象をどう解釈してきたかをもとにつづられています。

心理臨床では、ある個人に焦点を当てることもありますが、家族というグループを対象として、現象を理解していくこともあります。個々人が異なるように、一つとして同じ家族はないわけですが、家族とは何かを多角的な視点で見ることができる良書です。 (新潮新書)

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