否定と肯定

映画なのでネタバレになることは書けないのですが、「真実」をいかに証明するかという点で、裁判と歴史研究には共通点と相違点があり、それがこの映画では緊張感をもって描かれています。共通点は、「真実」を見つけるためには、可能な限りのあらゆる方法で自ら証拠を集めなければならないということです。実話なので登場人物も実在していますが、歴史家のリチャード・エヴァンズが法廷で語るシーンには、「実際にあったことの真偽について私たちは合意できる」という、エヴァンズの歴史家としての信念が感じられるはずです。エヴァンズの『歴史学の擁護 ポストモダニズムとの対話』(晃洋書房)を合わせて読むこともおすすめします。 (ミック・ジャクソン:監督)

同じ分野のおススメ本

こちらもおススメ




みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ