白い航跡
吉村昭
脚気(かっけ)という病気は、古くは国民病と言われ、悪化すると死に至る病気だった。その脚気の原因を明らかにした、ビタミンの父・高木兼寛の苦労と、医学者としての森林太郎(森鴎外)の過ちを描く小説。理工系や医歯薬系に進む高校生は、現在の科学や医学だけでなく、本書などを通して科学や医学の歴史を学び、その意義と、先入観や偏見を持つことの危険など、研究にひそむ落とし穴について知ってもらいたい。
(講談社文庫)
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