太陽エネルギーを利用した太陽電池は、大きな期待を集める一方、課題もまだ多いです。1つには変換効率の低さがあります。現在主力のシリコン太陽電池でも約20%程度です。もう1つの課題はコストです。新しい太陽電池のなかにはシリコンの2倍の変換効率に成功したものも出てきていますが、かなりの高コストです。この2つの課題を解決する方法として、太陽光を効率よく集める集光型太陽発電が考えられています。
夜間、雨の日ために、電気を水素に変えて蓄える
安価なプラスチックレンズを使って太陽の光を集め、集光部に小型の太陽電池を配置する集光型太陽電池を開発しました。これによって太陽電池の面積が従来の1/500ですみます。変換効率の高さと、低コスト化の両方を満足することが期待できます。また雨の日や夜間でも安定的に電気を使用するには、太陽が出ている時に作った電気を蓄えておくバッテリーが必要です。そのために集光型太陽電池で作った電気を、水の電気分解で作った水素に変えて圧縮保存し、必要な分の電気として取り出すという方法に取り組んでいます。
一般的な傾向は?
- ●主な業種は→電機、半導体
- ●主な職種は→研究開発
- ●業務の特徴は→研究開発
分野はどう活かされる?
学生の時に学んだ、半導体や電気に関する知識、実験スキルを活かして、研究開発を行う学生は多いです。
「何をしたいか」という目的意識を持って生活することが、みなさんの将来につながります。
興味がわいたら~先生おすすめ本
太陽エネルギー工学
浜川圭弘、桑野幸徳
太陽光発電について、基礎から応用まで幅広い知識を身につけることができる。太陽光、太陽電池の発電原理、さらに、様々な太陽電池の種類とその特徴について書かれている。はじめて太陽電池の勉強をする時の導入書として適している。 (培風館)