図書館情報学・人文社会情報学

自分の町の魅力に気づき、ブランド力を創りだす「シティプロモーション」大研究!


河井孝仁 先生

東海大学 文化社会学部 広報メディア学科/文学研究科 コミュニケーション学専攻

どんなことを研究していますか?

地方の活性化のために、都道府県の自治体は、地元の特産品をアピールしたり、ゆるキャラを作って地元を宣伝したりしています。このような自治体ごとの広報活動は、シティプロモーションと呼ばれます。シティプロモーションは、自分の住む町の魅力を引き出す上で、今後重要なカギを握ると考えられています。

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「シティプロモーション」は、私が特に追求している研究テーマの一つです。自分たちのまちと他の地域との違いを理解し、自分たちのまちの魅力をしっかり認識し、まちのブランドを創り出します。これは特産品や観光地としてのブランドではなく、「そのまちはどのような価値、力を持つことができるのか」を示すものです。

国や自治体のプロモーションを支援

現地を歩き、現地の声を聞くことから、研究は始まります。実際に、国や地方自治体の広報施策やプロモーション企画を支援していますし、学生たちも、私の研究現場である静岡県島田市での行政・NPO・市民との連携に参加しています。「シティプロモーション」にかかわること通じて、人々が自分たちのまちにプライドを持ち、まちにかかわる市民としての力を強くさせることにもつながると考えます。

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シティプロモーションにかかわる自治体の人たちと

学生はどんなところに就職?

一般的な傾向は?
  • ●主な業種は→行政、一般企業、地域メディア企業
  • ●主な職種は→広報・記者など
  • ●業務の特徴は→「伝える」ことを大事にした仕事が多い
分野はどう活かされる?

専門紙や地方紙の記者、行政の広報・観光担当、テーマパーク企業の広報・宣伝、小売りチェーン企業本部の企画広報

先生から、ひとこと

一つひとつのことに、いつも「なぜ?」「根拠はあるのかな」「データはあるのかな」と考える習慣を作る。それだけで、世界が変わって見えてきます。自分を大事に、人を大事に。

先生の学部・学科はどんなとこ

東海大学は広々としたキャンパスである湘南校舎を中心とする総合大学として、様々な学びができる大学です。副専攻制度もあり、文理に関わらない勉強も可能です

先生の研究に挑戦しよう

地方都市に暮らす人々が、そのまちに住むことに自信を持ち、自慢するようになるための要素とは何かについて考えてみよう。

興味がわいたら~先生おすすめ本

「地域の人」になるための8つのゆるい方法

河井孝仁:編著

地域を伝えるということを、「顔はめパネル」「ローカルアイドル」「廃墟」「モニュメント」「インスタグラム」「酒蔵めぐり」を素材に考える。さらに、それぞれの意味について、多くの参考図書を上げて、学びを深めることができる、手に取りやすく勉強もできる一冊。 (彩流社)


県庁の星

織田裕二、柴咲コウ主演。県庁勤めのエリート公務員が、地域のスーパーに出向。パート社員とぶつかり合ったり地域の人に教わったりしながら、役人として人として成長していくドラマ。地域に関わる仕事とはどのようなものかを楽しく考えることができる。書籍(原作:桂望実)もどうぞ。


シティプロモーション 地域の魅力を創るしごと

河井孝仁

いかに地域を盛り上げていくか。地域の価値を生み出しそれを発信するのが「シティプロモーション」。その意義や具体的手法、事例がわかる。東海大学文学部広報メディア学科の河井孝仁ゼミナールの学生たちの調査や考察も本書に活用されている。 (東京法令出版)


本コーナーは、中高生と、大学での学問・研究活動との間の橋渡しになれるよう、経済産業省の大学・産学連携、および内閣府/科学技術・イノベーション推進事務局の調査事業の成果を利用し、学校法人河合塾により、企画・制作・運営されています。

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