地球・宇宙の謎って、物理・数学に挑むって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

物理/素粒子、宇宙

物理学はいかに創られたか

アインシュタイン、インフェルト

物理学に関する歴史的に有名な入門書。著者はアルバート・アインシュタインとレオポルト・インフェルト。ガリレイやニュートン以来の古典的な物理思想から始まり、アインシュタイン自身の相対性理論、そして同じくらい20世紀の物理学に大きな影響を与えた量子論について、解き明かしている。インフェルトはアインシュタインの弟子で、ポーランドのユダヤ人物理学者。必ずしも数学が得意ではなかったアインシュタインに対して多くの数学的助言をしたといわれる。もっともこの本では数式は用いず、巧みな比喩と明快な叙述で書かれている。翻訳も素晴らしく、物理学の魅力が小学生から一般向けにやさしくしかも格調高く語られる。 (石原純:訳/岩波新書)



物理/素粒子、宇宙

神の数式

アインシュタインの有名な数式「E=mc2」はとてもシンプルで、しかもでたらめで複雑な自然のなかから見出された普遍的な法則だ。このようにいわば“神の数式”の探求に挑んだ天才たちの苦悩と創造のドラマ。ヒッグス粒子の発見から超弦理論(超ひも理論)まで最新宇宙論に迫った映像はDVD化されている。物理学者は何をめざしているのか。究極の神の数式=物理学の大統一理論とは何なのかを気楽に学べる。 (NHK)



物理/素粒子、宇宙

高校数学でわかる相対性理論 特殊相対理論の完全理解を目指して

竹内淳

20世紀の物理学に衝撃を与えたのは、アインシュタインの「相対性理論」だ。1905年に特殊相対性理論を発表し、10年後に一般相対性理論を発表したが、両方に共通し重要なのは、「時空間の概念を大きく変えた」こと。この本では特殊相対性理論を扱うが、実はその数学のレベルはそれほど高くなく、高校の数学と物理学の知識があれば、特殊相対性理論をほぼマスターできると書かれている。 (ブルーバックス)



物理/素粒子、宇宙

サイエンス入門 1

リチャード・A.ムラー

著者はカリフォルニア大学バークレー校の物理学教授。科学的な判断に必須の知識を初学者向けに解説する。核・エネルギー・放射能・地球温暖化等の現代社会のリアルな課題を真正面からとりあげ、その原理から応用技術・問題点・将来性までを説く。原発の問題や地球温暖化の問題で、利権に絡んだ学者や業界団体、マスコミや政治家に騙されてしまう問題点を挙げる一方、原子力だけ『リスクゼロ』が求められるが、どの技術もリスクが伴うことを理解すべきと指摘する。基礎的な物理学の知識があれば社会のさまざまな問題が解決できることを知ることできる。NHK Eテレ『バークレー白熱教室』で放送された著者の講義録。続編の第2巻も出ている。 (二階堂行彦:訳/楽工社)



宇宙創成はじめの3分間

S.ワインバーグ

宇宙はビッグバンという火の玉宇宙から始まり、最初の3分間で、ヘリウム、リチウムなどの比較的軽い元素が合成され、物質の基礎が創られた――。ビッグバンからの最初の3分間で宇宙がどのように形成されてきたかをドラマチックに語る。著者は、自然界の4つの力の1つ=弱い力の相互作用を発見したノーベル賞学者。この本は、「ビッグバン宇宙論」を一躍有名にした古典的名著。読者の知的好奇心を高めてくれる。 (小尾信彌:訳/ちくま学芸文庫)



数学

数学をつくった人びと

E.T.ベル

数学界を華々しく彩った古今の代表的数学者たちの生涯を描く。微積分発明の裏でのニュートンとそのライバルの先取権争い。ドイツの数学の王、ガウスの登場。貧困に苦しんだノルウエーの天才数学者アーベルや、決闘で若くして死んだ天才ガロア。19世紀末になると、数学界は、ポアンカレやヒルベルトという数理科学の天才や、異才カントールの無限集合論が登場する。数学は固定化されたものではなく、今この瞬間にも新たに生みだされていることを感じさせてくれる。1巻から3巻まで。 (田中勇、銀林浩:訳/ハヤカワ文庫)



人に話したくなる物理 身近な10話

江馬一弘

冷蔵庫、電子レンジ、台風の雲の流れ、コマの運動、走っている自転車など身近にある様々な機器や物理現象を対話形式で解説。光物性研究の第一人者が執筆し、文系の大学生向けの一般教養科目の内容をまとめた本。図も多く大変わかりやすい。高校物理ではあまり触れられていない内容が多いが、応用物理学の考え方を学ぶのに良い。 (17025研究会:編/丸善出版)



物理/素粒子、宇宙

プリゴジンの考えてきたこと

北原和夫

時間はなぜ未来に流れるのかを突き詰めた科学者プリゴジン。非平衡の研究でノーベル賞を受賞したプリゴジンについて、その研究内容と人となりを30年指導を受けてきた著者が描く。高校の化学の知識で読み切れる。 (岩波科学ライブラリー)



数学

計算しない数学

根上生也

「数学=計算」という概念を覆してくれる本。身近な所にある数学を「計算」せずに解く解法のひらめきに触れられる。また、「離散数学」という大学で初めて出会う、組合せパズルのような数学も紹介している。 (青春新書)



物理/素粒子、宇宙

部分と全体

W.K.ハイゼンベルク

量子力学の創始者ハイゼンベルグの自叙伝。ドイツの理論物理学者ハイゼンベルグは、「位置と運動量を同時に決められない」という有名な不確定性原理を発見し、波動関数を導いたシュレーディンガーともに量子力学の基礎を築いた。アインシュタインは物理現象が確率でしか決められないという量子力学を嫌い、「神はサイコロを振らない」という有名な言葉を残し、量子力学と決別した。こうした20世紀初頭の物理学の巨星たち、ボーア、アインシュタインらとの対話によって20世紀の巨大科学が開花していく様に圧倒される。現代物理学を知るものによる現代のプラトンの対話篇と言える。 (山崎和夫:訳/みすず書房)



物理/素粒子、宇宙

宇宙のダークエネルギー 「未知なる力」の謎を解く

土居守、松原隆彦

ダークエネルギーとは、現代宇宙論と天文学の世界で、宇宙全体に存在するとされる仮説上のエネルギーのこと。プランク宇宙望遠鏡の観測結果からは、宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、通常の物質が約5%なのに対し、暗黒物質というやはり正体不明の物質が約26%、ダークエネルギーが約68%と算定されている。通常の物質と暗黒物質が互いに引き合う重力のために宇宙を収縮させる働きがあるのに対し、ダークエネルギーは宇宙の膨張を加速していると考えられている。これだけ大きなエネルギーが宇宙を支配するのだから、宇宙は加速的に膨張するだろうというのが現在最もポピュラーな説。最新の宇宙物理に関する話題に興味のある人におススメ。 (光文社新書)



物理/素粒子、宇宙

地磁気逆転X年

綱川秀夫

地磁気は太陽風のバリアとなって電波障害を食い止めている。地磁気がないとスマホもできない。そんな地磁気は、地球の歴史を紐解く上で重要だ。地磁気がなければ地球の大気は太陽風で剥ぎ取られ、現在の火星のように不毛な惑星になっていたかも知れない。地磁気を研究している大学の研究室を高校生が訪問し、率直な疑問を投げかける設定で書かれているため、とても読みやすい。本の主人公になったつもりで読んでみて、面白さを感じてほしい。 (岩波ジュニア新書)



数学

ビューティフル・マインド

実在の天才数学者ジョン・ナッシュの人生を描いた映画作品。ゲーム理論の研究で晩年の1994年にノーベル経済学賞を受賞しているが、専門は微分幾何学。映画は、その彼の若き頃、第2次大戦下のアメリカを舞台に、統合失調症に苦しみながら研究する様を描く。アカデミー賞作品賞などを受賞した名作。実話とは違う部分もあるが、研究者の雰囲気がわかる映画である。 (ロン・ハワード:監督 ラッセル・クロウ:主演)



物理のなかの数学

田村二郎

数学と物理学が密接に結びついていることは疑う余地がないにも関わらず、これらを関連付けて解説する学問に高校までで触れる機会は少ない。この本は高校生には全て理解できるとは限らないが、高校の物理の授業で感じていた疑問や不満の解消と、大学に入ってからの勉学に役立つと思われる。 (東京図書)



物理/素粒子、宇宙

量子的世界像 101の新知識

ケネス・フォード

現代物理とそれに基づく科学技術の発展を理解する上で不可欠な物理学の法則、 特に素粒子からブラックホールまで、古典物理学の世界観を覆す、奇妙でミクロな世界を記述する量子力学や素粒子物理学に関する内容を、101項目の具体的な用語や概念についての質問・回答形式で興味深く解説している。特に量子論とそれを基礎に発展してきた素粒子・原子核物理学のような現代物理学の内容が本全体に網羅的に解説されている。 (青木薫:監修、塩原通緒:訳/ブルーバックス)



流れ 自然が創り出す美しいパターン2

フィリップ・ボール

フィリップ・ボール著による万物のパターンの謎に迫る3部作の2冊目。「流れ」がテーマだ。どうして鳥や魚は自然に列をなすのか。砂丘はきれいな模様をかくのか。人や車の流れ、液体や気体など、様々な物質の粒子が“流れ”の状態にあるとき、どんな秩序が生まれるのか。流れが描く美しいパターンを楽しく探っている。高校生にも読みやすく書かれている。 (塩原通緒:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)



物理/素粒子、宇宙

地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか 太陽活動から読み解く地球の過去・現在・未来

宮原ひろ子

著者は太陽物理学、宇宙線物理学、宇宙気候学が専門。宇宙気候学とは、地球の気候変動に対する宇宙現象の影響を研究対象とした学問のことで、この本はその学問に立脚し、地球気候の長期変動と太陽活動との関係をていねいに書いている。太陽活動と地球環境との関係は簡単に紐付けできないが、その現状認識を知る良書のひとつ。 (DOJIN選書)



不変量と対称性 現代数学のこころ

今井淳、中村博昭、寺尾宏明

上級の発想に触れる、数学エッセイ。本書の解説にもあるように、「より高い視点から視野を広げて見渡し普遍的なものを抽出して物事の解決をはかるという数学に典型的な発想法」を味わうことができると思う。代数方程式のガロア理論、2次元トポロジー、結び目理論などを紹介。高校生には難しい箇所もあるが、数学全般の入門書となりえるだろう。 (ちくま学芸文庫)



地球科学

ダイヤモンドは超音速で地底を移動する

入舩徹男

地球内部は深くなるほど高圧・高温になることが知られている。ダイヤモンドは地底200kmで、炭素に高温・高圧が加わって作られるが、それがどうやって地表近くまで上がってくるのか、長年の謎だったという。この本は、その謎に迫った高圧地球科学分野における比較的新しい読本だ。高圧実験や地球内部のこともわかりやすく説明されている。著者の実験室で発見・発明されたヒメダイヤというナノダイヤモンド多結晶体は、世界で最も硬い人工ダイヤモンドとして将来の応用が期待されており、特にその部分の記述は秀逸。 (メディアファクトリー新書)



物理/素粒子、宇宙

インターステラー

クリストファー・ノーラン監督によるSF映画。地球を離れ新たな居住可能惑星探索を行うためワームホールを通過し、別の銀河系へと有人惑星間航行(インター・ステラー)する宇宙飛行士のチームが描かれる。ワームホールとは、リンゴの虫喰い穴に由来し、そこを通ると光よりも速く時空を移動できるというもので、それはアインシュタインの一般相対性理論の数学的可能性の1つとして生まれたもの。そのような科学的な考証を用いた演出などがある。製作総指揮に、一般相対論を専門とする宇宙物理学者のキップ=ソーンが入っており、アインシュタインの相対論の用語がどんどん映像化されて登場してくるので楽しい。 (クリストファー・ノーラン監督)


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