地球・宇宙の謎って、物理・数学に挑むって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

数学

ビューティフル・マインド

実在の天才数学者ジョン・ナッシュの人生を描いた映画作品。ゲーム理論の研究で晩年の1994年にノーベル経済学賞を受賞しているが、専門は微分幾何学。映画は、その彼の若き頃、第2次大戦下のアメリカを舞台に、統合失調症に苦しみながら研究する様を描く。アカデミー賞作品賞などを受賞した名作。実話とは違う部分もあるが、研究者の雰囲気がわかる映画である。 (ロン・ハワード:監督 ラッセル・クロウ:主演)



地球科学

日本列島の誕生

平朝彦

日本列島の成り立ちの謎について、大きな地球観で解き明かす内容となっている。それは深海での化石の研究とプレートテクトニクス研究に基いており、読み応えがある。また層位・古生物学という学問に深く関わる地層や化石とダイレクトに関係する内容になっている。 (岩波新書)



枝分かれ 自然が創り出す美しいパターン3

フィリップ・ボール

自然に潜むパターンの数理を、美しいビジュアルを楽しみながら明かすフィリップ・ボール著の3部作の3冊目。木の成長と枝の付き方などについて、個々にどのようなルールを規定すれば全体としてどのような振る舞いが得られるのか、わかりやすく書かれている。木だけでなく、ガラスの割れ目、山肌、川筋…生物・無生物を問わず、自然が創り出す“枝分かれの科学”が展開される。 (桃井緑美子:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)



地球科学

図解入門 地球史がよくわかる本

川上紳一、東條文治

例えば恐竜絶滅の背景に、天体衝突説などの地球規模の環境の激変があったように、その環境変動が生物の新たな進化の原動力となっている。このことを地球の生命の共進化と呼び、それは最近の研究動向のキーワードになっている。この本は、地球史の大事件に着目して、地球史研究の大事件を紹介し、「生命の星」誕生から進化の謎をわかりやすく図解する。これを読むことで地球生命の不思議を感じることは、高校生のその後の人生観にも影響を与えると思われる。 (秀和システム)



数学

素数の音楽 

マーカスデュ・ソートイ

リーマン予想という数学の難題に挑んだドイツの数学者リーマンは、2,3,5,7,11…と続く素数の分布の規則性に関する予想をした。この予想を証明しないまま彼は死去したため、数学上の最大の謎とされてきた。今も未解決である。この本は、リーマンを数学界のワーグナーとなぞらえ、素数が奏でる音楽に挑んだ天才数学者たちと、素数研究の歴史を素人向けにわかりやすく解説している。 (冨永星:訳/新潮文庫)



COSMOS

カール・セーガン

アメリカの天文学者・SF作家、カール・セーガンの手になる1980年代のミリオンセラーの同書は、現在の多くの天文学者が、中学・高校生時代に影響を受けた本ではないだろうか。情緒とロマンのある語り口で、宇宙の様々なトピックスが広く俯瞰されている。そして人間の宇宙における存在意義や宇宙における生命や地球の尊さを考えさせる、どの時代にあっても普遍的に読まれるべき秀逸な著書と言える。この本は朝日選書による完全復刻。元宇宙飛行士・山崎直子さんの書き下ろしエッセイ「人類の故郷、宇宙への思い」も収録する。上下2巻。 (木村繁:訳/朝日選書)



数学

数学でみた生命と進化 生き残りゲームの勝者たち

カール・シグムンド

この本は生物学に関する数学の書である。高校で学ぶ数学以外の科目の中で、数学が登場するのは物理ぐらいだ。そのため、一見、数学と生物学とは無縁に感じるが、生物学においても数学的な思考が重要であることがわかる。本書には数理生物学の代表的なトピックスがたくさん書かれており、数理生物学を概観することができる。数理生物学の中でも、特に著者の専門分野である進化ゲーム理論と言われる分野に焦点が当てられている。生命を数学で理解することの魅力を感じてほしい。また、著者は数学の分野で学位を取り、数学科で生物学の理論的な研究を行ってきた人。そのことからも数学と生物学とは無縁ではないことがわかると思う。 (富田勝:訳/ブルーバックス)



数学

無限論の教室

野矢茂樹

この本の中に無限について有名なアキレスと亀の話が出てくる。足の速いアキレスは亀より後ろの位置からスタートした。アキレスが亀のスタート位置まで走る間に、亀は何メートルか進む。 しかしその亀の位置までアキレスが走る間に、亀はさらに前へ進んでいる。 その位置までアキレスが走る間に、さらに亀は…このようにアキレスは永遠(無限)に亀に追いつけない、というパラドックスだ。この本は無限に関する素朴な問いに始まり、オーストリアの数学者ゲーテルが数学的命題について示した不完全性定理まで、哲学者の野矢先生が語る。高校数学で学ぶ無限という概念がいかに漠然としたものであるかを知ることができる。 (講談社現代新書)



物理/素粒子、宇宙

太陽と地球のふしぎな関係 絶対君主と無力なしもべ

上出洋介

宇宙天気予報というものがある。日本では、1988年に情報提供が開始され、2004年以降は、公式ウェブサイト上で公表されている。晴れ、雨、曇りなどを予想する普通の天気予報と異なり、太陽風や磁気嵐などの状況を把握し、それによる影響を予測するものだ。この本は、「宇宙天気」すなわち黒点に代表される太陽活動増減がもたらすオーロラなど多様な地球への影響を紹介。太陽が持つ圧倒的な地球への影響力を語ってくれる。 (ブルーバックス)



物理/素粒子、宇宙

サイエンス入門 1

リチャード・A.ムラー

著者はカリフォルニア大学バークレー校の物理学教授。科学的な判断に必須の知識を初学者向けに解説する。核・エネルギー・放射能・地球温暖化等の現代社会のリアルな課題を真正面からとりあげ、その原理から応用技術・問題点・将来性までを説く。原発の問題や地球温暖化の問題で、利権に絡んだ学者や業界団体、マスコミや政治家に騙されてしまう問題点を挙げる一方、原子力だけ『リスクゼロ』が求められるが、どの技術もリスクが伴うことを理解すべきと指摘する。基礎的な物理学の知識があれば社会のさまざまな問題が解決できることを知ることできる。NHK Eテレ『バークレー白熱教室』で放送された著者の講義録。続編の第2巻も出ている。 (二階堂行彦:訳/楽工社)



地球科学

ダイヤモンドは超音速で地底を移動する

入舩徹男

地球内部は深くなるほど高圧・高温になることが知られている。ダイヤモンドは地底200kmで、炭素に高温・高圧が加わって作られるが、それがどうやって地表近くまで上がってくるのか、長年の謎だったという。この本は、その謎に迫った高圧地球科学分野における比較的新しい読本だ。高圧実験や地球内部のこともわかりやすく説明されている。著者の実験室で発見・発明されたヒメダイヤというナノダイヤモンド多結晶体は、世界で最も硬い人工ダイヤモンドとして将来の応用が期待されており、特にその部分の記述は秀逸。 (メディアファクトリー新書)



流れ 自然が創り出す美しいパターン2

フィリップ・ボール

フィリップ・ボール著による万物のパターンの謎に迫る3部作の2冊目。「流れ」がテーマだ。どうして鳥や魚は自然に列をなすのか。砂丘はきれいな模様をかくのか。人や車の流れ、液体や気体など、様々な物質の粒子が“流れ”の状態にあるとき、どんな秩序が生まれるのか。流れが描く美しいパターンを楽しく探っている。高校生にも読みやすく書かれている。 (塩原通緒:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)



物理/素粒子、宇宙

マンガでわかる量子力学

石川憲二

近代物理学を理解するためには、今や量子力学の理解は不可欠だ。通常の教科書だとむずかしい言葉や式が多く、高校生には理解が困難だが、漫画なら量子力学のエッセンスや、特に高校で習う物理との違いをわかってもらえるだろう。オーム社の「マンガでわかる」科学シリーズの一冊。 (ウェルテ:制作、川端潔:監修、柊ゆたか:作画/オーム社)



地球科学

琉球列島の自然講座 サンゴ礁・島の生き物たち・自然環境

琉球大学理学部「琉球列島の自然講座」編集委員会:編

我が国唯一の亜熱帯地域である“琉球列島”について学べる本。図や写真を多用して専門用語や数式をできる限り避けており、南のサンゴ礁の島の地史、自然、生き物、気象などについてわかりやすく説明している。将来の環境像を知るために、様々な学問領域が共に力を合わせて取り組む異分野融合をしながら、過去〜現在の自然を調べることが必要であることがわかる。 (ボーダーインク)



物理/素粒子、宇宙

物理学とは何だろうか〈上〉

朝永振一郎

天体運行に関するケプラーの模索と発見、科学的手法の開拓者・ガリレオの実験と論証、ニュートンの打ち立てた万有引力の法則など16世紀から現代に至るまで、物理学という学問が、いつ、誰が、どのようにして考え出されたものなのか。日本人二人目のノーベル賞受賞学者、朝永振一郎博士の記した物理学の入門書。「物理学とは何だろうか」ということを文章全体で体現していて、名文家でもあった同博士の論理展開とは何か。文章を書くとは何かということを考えさせられる。完成前に亡くなり遺稿となった下巻も合わせて読むことを勧めたい。 (岩波新書)



物理/素粒子、宇宙

物理法則はいかにして発見されたか

R.P.ファインマン

高校まで学んできた物理学(古典物理学)の考え方とは全く違う、20世紀以降の物理学(=物質世界観)に触れることができる。重力法則、量子論の波の考え方、物理法則の対称性など、ノーベル物理学賞者であるファインマン独特の楽しい語り口で幅広く物理に触れられる。難しい章もあるが、要点をフォローするだけでも科学的視野が広がる。 (江沢洋:訳/岩波現代文庫)



数学

天地明察

冲方丁

4代将軍家綱の治世の江戸時代、碁打ちの名門に生まれた渋川春海が日本独自の暦に挑む物語。数学や、その応用としての天文観測、暦の作成に情熱を傾ける人々の物語がドラマチックに描かれており、江戸時代に日本に高度の数学があったことがわかる。また登場人物の一人である関孝和は、行列式などを考えて代数方程式の理論を建設した人で、日本における代数学の先駆者とも言える。岡田准一主演で映画化もされた。漫画家の槇えびし画でコミック化もしている。 (角川文庫)



地球科学

手足を持った魚たち 脊椎動物の上陸戦略

ジェニファ・クラック

海で誕生した生物は、海や河川・湖などの水中で進化してきた。そのうち、植物の一部が上陸する。少し遅れて動物が上陸する。脊椎動物の上陸は、3億6000万年前のデボン紀のころという。この本は、生物の上陸という生物進化史上の重要事件の謎に、化石の研究を通じて迫っていく様子が描かれ興味深い。講談社現代新書からは、「生命の歴史シリーズ」として、『カンブリア紀の怪物たち』と『失われた化石記録―光合成の謎を解く』が出ていて、本書はシリーズ3冊目。 (松井孝典:監修、真鍋真、池田比佐子:訳/講談社現代新書)



物理/素粒子、宇宙

量子的世界像 101の新知識

ケネス・フォード

現代物理とそれに基づく科学技術の発展を理解する上で不可欠な物理学の法則、 特に素粒子からブラックホールまで、古典物理学の世界観を覆す、奇妙でミクロな世界を記述する量子力学や素粒子物理学に関する内容を、101項目の具体的な用語や概念についての質問・回答形式で興味深く解説している。特に量子論とそれを基礎に発展してきた素粒子・原子核物理学のような現代物理学の内容が本全体に網羅的に解説されている。 (青木薫:監修、塩原通緒:訳/ブルーバックス)



物理/素粒子、宇宙

ロウソクの科学

ファラデー

ろうそくが燃えるという現象は、身近な現象だが、さまざまな物理・化学のエッセンスが濃縮されている。著者のマイケル・ファラデーは、19世紀の化学者・物理学者。電磁気学および電気化学の分野での貢献で知られている。この本は、ファラデーの講演記録。物理学と化学の分野で偉大な足跡を残した大科学者ファラデーの著名な科学啓蒙書であり、彼の科学との向き合い方がよくわかる書だ。 (竹内敬人:訳/岩波文庫)


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