ヒューマンインタフェース・インタラクション

運動支援システム

やる気を引き出す!心理学も取り入れた運動支援システム


福島拓先生

大阪工業大学 情報科学部 情報メディア学科(情報科学研究科 情報科学専攻)

出会いの一冊

こんな研究で世界を変えよう!

やる気を引き出す!心理学も取り入れた運動支援システム

一人ひとりに合わせた支援がほしい

みなさんは「やらなきゃいけない」とわかっているのに、やる気が出なくて後回しにしてしまった経験はありませんか?(私は多々あります…)

そこで私は、やる気を引き出し、行動を続けられるように支援する情報技術の研究開発を行っています。これまでの多くの情報システムは、誰に対しても同じような声かけで行動を促していました。しかし、人が行動を起こす理由はそれぞれ異なるため、人によっては十分な効果が得られないこともあります。そのため、一人ひとりに合わせた支援ができる仕組み作りを目指しています。

行動を起こす理由を2つの視点で捉える

私は情報学分野の研究者ですが、心理学分野の「制御焦点理論」を取り入れて研究を進めています。この理論は、人が行動を起こす理由を、促進焦点(望ましい結果を気にする特性)と予防焦点(危険や不利益を気にする特性)の2つの視点で捉える考え方です。私は、これら2つの傾向の強さを把握し、一人ひとりに合わせた動機づけを行える情報システムの研究開発に取り組んでいます。

運動不足の象徴キャラがやってくる

我々の研究例として、運動支援システムがあります。予防焦点向けには、運動不足の象徴として「くろもや」というキャラクターを作りました。目標歩数に届かないと、くろもやが「あなた」に寄生するアニメーションが表示され、くろもやを避けるために歩こう、という行動を促しています。また、促進焦点向けには、過去の自分を「ライバル」として表示し、「相手に勝ちたい」という気持ちを原動力として運動を続けるきっかけにしています。

このように、一人ひとりに合わせて行動を後押しする技術があれば、運動に限らず、さまざまな場面で活用できます。こうした仕組みが広がれば、自分がやりたいことを無理なく続けられるようになります。その結果、より自分らしく行動できる社会へとつながっていくことが期待されます。

左:予防焦点向けシステム、右:促進焦点向けシステム
左:予防焦点向けシステム、右:促進焦点向けシステム
テーマや研究分野に出会ったきっかけ

先生の研究報告(論文など)を見てみよう
先生の分野を学ぶには
もっと先生の研究・研究室を見てみよう
学生たちはどんなところに就職?

◆主な業種

(1) ソフトウエア、情報システム開発

(2) ネットサービス/アプリ・コンテンツ

(3) コンピュータ、情報通信機器

◆主な職種

(1) システムエンジニア

(2) 設計・開発

(3) 技術系企画・調査、コンサルタント

◆学んだことはどう生きる?

先生の学部・学科は?

大阪工業大学の情報メディア学科が他の情報系学科と比べてユニークなのは、色彩学や心理学系科目など、情報システムを使う人間に関わる授業が多く開講されている点です。情報学の基本をしっかりと修得しながら、人にやさしい情報技術について学び、研究することができます。

先生の研究に挑戦しよう!

中高生におすすめ

一問一答
Q1.学生時代に/最近、熱中したゲームは?

Ingress(現実世界の位置情報を使用した陣取りゲーム)、スプラトゥーン

Q2.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?

Illustratorで作られたデザインを、実際にWebページとして表示できるようHTMLとCSSに変換する仕事

Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは?

自分の心拍や睡眠の質、部屋の温湿度や気圧などを記録して、そこから自分や身の回りの観察

Q4.好きな言葉は?

実践躬行