ヒューマンインタフェース・インタラクション

折紙ファブリケーション

「作り方を作る」デジタルファブリケーション


鳴海紘也先生

慶応義塾大学 理工学部 情報工学科

出会いの一冊

こんな研究で世界を変えよう!

「作り方を作る」デジタルファブリケーション

IPSJ-ONE2024

テーマや研究分野に出会ったきっかけ

中高の時代はファッションが好きで、パリコレの雑誌を暗記するまで読んだり、大人でも買えないような高い服を買ったり、古着を解体したりしていました。僕は現在3Dプリンタなどの新しい作り方を駆使するデジタルファブリケーションの研究をしています。そのため、アート・デザインど真ん中の道に進んだわけではありませんが、結果的にはファッションのお仕事に関わる機会なども増えており、人生はつながっているんだなあと思います。

先生の研究報告(論文など)を見てみよう
先生の分野を学ぶには
もっと先生の研究・研究室を見てみよう
学生たちはどんなところに就職?

◆主な業種

◆主な職種

◆学んだことはどう生きる?

将来は?

◆情報技術で社会をどう変えたい?

情報技術で美しいものを実現できるようになれば良いと思います。「美しさ」には色々な解釈があり、人それぞれ目指すものが異なります。しかし、例えば自分好みのバイクを自作するのはものすごく大変なように、個々人のスキルの範囲内で自分のアイディアを現実に反映させるのは大変です。情報技術により、個々の考えを実際のものづくりに反映できるようになると素晴らしいと思います。

◆5年後にしてみたい研究は?

大きいものを作りたいです。例えば東大寺や牛久大仏を作るのはすごく大変だと思いますが、そういう巨大スケールのものを簡単に作れたらいいなと思います。

先生の研究に挑戦しよう!

高校でも変えるような安い3Dプリンタで良いので、今まで3Dプリンタで作られてこなかったものを作ってみると良いと思います。例えばファブリケーションの分野では、3Dプリンタを改造してぬいぐるみやゼリーを作る研究が登場しています。

素材を変えなくても、これまでに3Dプリンタで作られておらず、3Dプリントしうるものはたくさんあります。布地のような柔らかいものを作ってみるのも良いと思います。ただし、今まで存在していないということが重要です。

中高生におすすめ

Dr. Stone

原作:稲垣理一郎、作画:Boichi(ジャンプコミックス)

僕の専門だからこの漫画を進めているのではないような気がしますが、ものをつくることがどれだけ難しいのか、誰でもコンピュータを持っている時代がどれだけすごいのかがわかります。そうなるともうコンピュータでものを作るしかないですね。


コンピュテーショナル・ファブリケーション

田中浩也、舘知宏(彰国社)

2次元のシートを「折る」折り紙と3次元の物体を「詰む」3Dプリントについて、日本トップの研究者が高校生にもわかるようなレベルで書いています。

一問一答
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は?

数学。特に微分幾何学。かたちを理解したい。

Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ?

オーストラリア。英語で生活できるのは便利だし、資源がたくさんあるし、治安もいいからです。

Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは?

バイクに乗って「端」に行くこと


みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ