環境系の本

チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

大河内直彦

地球史・地球化学分野で国際的に活躍し、多くの研究論文を執筆している日本を代表する有機地球化学者による著書。地球科学でおさえておきたい重要な問題や定説を、その歴史的背景などを交えてドラマチックにストーリー立てて解説している。読みやすい文章で飽きない。これを読むと、地球科学のスケール感に圧倒され、化学分析の有用さに感嘆する。 (岩波現代文庫)



地球を突き動かす超巨大火山 新しい「地球学」入門

佐野貴司

超巨大火山とは、破局噴火ともいい、地下のマグマが一気に地上に噴出する壊滅的な噴火形式で、しばしば地球規模の環境変化や大量絶滅の原因となる火山のことを指す。長年超火山を調査してきた著者は、地球内部の大部分を占めるマントルについて、超巨大火山の形成過程モデルの最新の情報を紹介しながら、地球全体のスケールと長い時間軸で何がおきているのか解説する。さらに超巨大火山の噴火が引き起こしたかもしれない生物大量絶滅についても解説する。 (ブルーバックス)



謎解き・海洋と大気の物理 地球規模でおきる「流れ」のしくみ

保坂直紀

エルニーニョ現象など、ニュースなどでよく取り上げられる海洋の話題について扱っているが、予備知識がなくても理解できる。本書で扱われている分野は流体力学であり、物理学の素養が必要なため、わかりやすく解説することは困難だと思われるが、著者には新聞記者として第一線で活躍した履歴があり、感動するくらい平易に説明されている。 (ブルーバックス)



巨大津波 地層からの警告

後藤和久

地震や噴火、津波など、過去数万年にわたる自然災害の痕跡が地層から見えてくる。地層が教えてくれる歴史と今後への警鐘を分析しまとめたもの。古津波研究で世界をリードする若手研究者による著書。津波堆積物に関する入門書として。 (日本経済新聞出版社)



世界がもし100人の村だったら

池田香代子:再話

世界に存在する貧困や格差を小規模なモデルに置き換えてわかりやすく紹介した本。アメリカの中学校教師が送ったメールをもとにした本。英語の対訳、イラストつき。 (C.ダグラス・ラミス:対訳/マガジンハウス)



生命とは何か 物理的にみた生細胞

シュレーディンガー

著者は、生命の特質を「すべての物理現象に押し寄せるエントロピー(無効エネルギー)増大の法則に抗して、秩序を維持しうること」と指摘している。地球を一つの生命体として考えた時、社会システムの持続可能性や自然共生のカギとなるのは、対象とする系内のエントロピーの増大をいかに防ぐか、ということになる。「生命との本質」と「持続可能なシステムの本質」は共通しているとも考えられるため、その観点からぜひこの名著を読んでもらいたい。 (岡小天、鎮目恭夫:訳/岩波文庫)



環境リスク学 不安の海の羅針盤

中西準子

国内での環境リスク学の必要性を早くに提唱された、中西準子先生による著書。環境リスク論にたどり着くまでの道のりと、東京都の下水道から始まる具体的な事例に環境リスク論を適用することで、何が見えてくるのか解説されている。 (日本評論社)



風の谷のナウシカ

1984年に制作された、宮崎駿監督による長編アニメ映画。架空の世界における、人類と生物、戦争による環境の破壊や残された者の調和を描いたファンタジー作品。自然破壊と人類の発展のバランスについて考えさせられる。 (宮崎駿:監督)



自然と国家と人間と

野口健

世界七大陸最高峰を制覇したアルピニストである著者は、登山途中に人間による自然破壊の現実を目の当たりにしてしまったことをきっかけに、環境保全活動に本格的に乗り出す。人格形成過程に考えてほしい内容が書かれているのでぜひ読んでみて欲しい。 (日本経済新聞出版社)



ハワイの波は南極から 海の波の不思議

永田豊

もともとは、ウインドサーファー向けに波の原理を解説する書籍だが、通常、一般の人には理解しにくいであろう海洋物理について非常に味わい深い文章で書かれており、エッセイ集としても楽しめる。全27話を掲載。 (丸善出版)


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