われはロボット

アイザック・アシモフ

確率を使った情報処理やソフトコンピューティングと呼ばれる分野にはあまり馴染みがないかもしれませんが、人間のような柔らかい情報処理を目指す、人工知能にも関わってきます。本書は有名なSFミステリの古典で、知能を持ったロボットの開発中に引き起こされる事件を通して、知能を作る試みの過程について思いを馳せることができるでしょう。建築物を意味する「アーキテクチャ」という言葉はソフトウェアやハードウェアの研究・開発分野でも使われますが、作品に出てくるロボット三原則という決まりごとは、まさに設計の基礎を決めるアーキテクチャを形作っています。そういった「作る側」の視点を若いうちに持って欲しいと願っています。 (小尾芙佐:訳/ハヤカワ文庫SF)

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