どうする?日本企業

三品和広

「日本製は素晴らしい」というフレーズを、日本企業や日本人が言っていたら恥ずかしい。それは「おもてなし日本一のまち、松山」と自分で空港に看板を掲げるようなものです。大衆に焦点を合わせて生産するという選択が正しい国、それでは造っても造っても創れないのであって、そこに美しさはない。

品質の良いH型鉄鋼を造っても、それでどのような建築を仕上げるのだろう。安価に製造できても、フニャフニャな乗り味の自動車には吐き気がする。この残念さは大衆の思考から生ずるのであり、成熟とは何かを今一度立ち止まって考えて欲しい。 (東洋経済新報社)

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