天野先生の「青色LEDの世界」 光る原理から最先端応用技術まで

天野浩、福田大展

ノーベル賞受賞者の天野先生自身の言葉で研究内容が語られており、大変面白い。広くいきわたり、存在することが当たり前となった発明にも、それを達成するまでには様々なドラマがある。そして、そのドラマは準備を怠らなかった人のもとにしか訪れないということをわかってほしい。「電子・電気材料」と言うと、用途に適した素材がまずあり、その上で研究をする、という印象を持つかも知れない。もちろんそのような研究も重要で、発表される研究論文の数も多いが、この分野の画期的な成果は、ターゲットとなる現象を実現するために素材を作り上げるところから生み出される。そうしたこともわかる本だ。 (ブルーバックス)

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