環境系の本

ハワイの波は南極から 海の波の不思議

永田豊

もともとは、ウインドサーファー向けに波の原理を解説する書籍だが、通常、一般の人には理解しにくいであろう海洋物理について非常に味わい深い文章で書かれており、エッセイ集としても楽しめる。全27話を掲載。 (丸善出版)



放射線医が語る被ばくと発がんの真実

中川恵一

東京電力福島第一原発事故により、環境に飛散した放射性物質。これによる被災地域住民への健康影響について、放射線科医の著者が解説。最初に、放射線が生き物に対してどのように作用するのか、特にDNA損傷について解説し、細胞はDNA損傷修復機能を持っていることを説明していく。後半では、放射線によるDNA損傷と発がんリスクとの関係の捉え方について解説している。著者は、放射線影響学でこれまでに得られた知見から、福島では放射線被ばくが原因で生じるがんは増えないだろうと予見している。放射線による健康影響を正しく理解するための入門書として推奨する。 (ベストセラーズ)



不都合な真実

2006年のアメリカ映画。環境問題の論客として知られるアル・ゴア元米国副大統領が、地球温暖化を喧伝するスライド講演に生い立ちを辿るフィルムを交える構成のドキュメンタリー映画だ。2007年、環境啓蒙活動が評価され、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とともに、ゴアはノーベル平和賞を授与されている。映画と同名の書籍も出版している。 (アル・ゴア出演)



科学の方法

中谷宇吉郎

著者は物理学者。東大理学部時代の恩師が「天災は忘れたころにやってくる」という言葉で有名な物理学者の寺田寅彦。著者自身は世界初、人工雪の製作に成功する一方で、恩師と同様、科学を一般向けにわかりやすく伝える方法として随筆をよくしたことで知られる。この「科学の方法」も同様、科学的方法とは何か、科学ができることの限界について一般向けに書かれ、長く読み継がれている。福島原発事故でみんなが感じた科学の限界など、今の科学とは何かを考えるうえで一つの指針になるだろう。 (岩波新書)



地球を救うメタルバイオテクノロジー

山下光雄、清和成:編著

金属資源は枯渇への一途をたどっていると言われるが、その対応の一つとして、バイオテクノロジーを活用できないか。メタルバイオテクノロジーとは何か、どのように活用することができるのか、最近の研究成果が紹介されている。 (成山堂書店)



海を学ぼう

日本海洋学会「海を学ぼう」編集委員会:編

海に関する様々なトピックを解説している。実験や観察などの具体的な手法が紹介されており、理解がしやすい。私たちにとって海の重要さは計り知れない中、学校で海について教えてくれることは殆どない。海に興味を持ったとき、自分で実験などをしてみる手助けとなる内容。 (東北大学出版会)



チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

大河内直彦

地球史・地球化学分野で国際的に活躍し、多くの研究論文を執筆している日本を代表する有機地球化学者による著書。地球科学でおさえておきたい重要な問題や定説を、その歴史的背景などを交えてドラマチックにストーリー立てて解説している。読みやすい文章で飽きない。これを読むと、地球科学のスケール感に圧倒され、化学分析の有用さに感嘆する。 (岩波現代文庫)



川のなんでも小事典

土木学会関西支部:編

地球上の水と物質循環の大動脈である川の仕組みについて、わかりやすく説明されている。川の形、流れ、その生態系、川をつくり治める知恵、川を使い楽しむ知恵など、川を知り川と共生するための知識が得られる。 (ブルーバックス)



実験で学ぶ 土砂災害

土砂災害の起こり方や土砂災害を防ぐ方法、土砂災害を予測し安全に避難する方法などについて学べる。写真、イラスト、インターネットで閲覧可能な模型実験の動画を使用して説明しており、視覚的理解ができてわかりやすい。 (土木学会地盤工学委員会斜面工学研究小委員会:編/丸善出版)



異常気象と気候変動についてわかっていることいないこと

筆保弘徳ほか

環境は日々変化している。この本を通じて地球規模に視野を広げ、気象のしくみと最新の研究や今の地球について興味を持って欲しい。 (筆保弘徳、川瀬宏明、梶川義幸、高谷康太郎、堀正岳、竹村俊彦、竹下秀/ベレ出版)


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