大学生のための文学トレーニング 近代編
河野龍也ほか
文学を「読む」ものから「考える」ものへ。単なる感想文とは異なる「レポート」や「論文」の書き方に戸惑う学生を対象に、近代文学研究の歴史と方法を知ってもらうために編まれた一冊。「大学生のための」とあるが、文学史の暗記に疲れた受験生、文学の面白さがよく分からないという高校生にこそ手に取ってほしい。本書収録の資料を使い、調べものをすることで、同じ作品から全く違った光景が見えてくる「文学研究」の醍醐味を実感することができる。収録資料は、写真・地図・新聞記事など、原資料が極力そのまま掲載されている。「トレーニングシート」が付いており、簡単な創作をしたり、他の学生と意見交換したりする課題もあって楽しめる。
(河野龍也、佐藤淳一、古川裕佳、山根龍一、山本良:編著/三省堂)