すりつぶすと光る色を変える結晶も!~刺激に反応する分子結晶
身の回りにある「刺激応答性」
我々は、刺激応答性の分子結晶を開発する研究を行っています。刺激応答性と言う言葉、あまり聞き慣れないと思いますが、なにかきっかけを与えてやると、何らかの応答を示してくれる現象です。
例を挙げるなら、指でスマホの画面をなぞる・ポップコーンを温めるといった「刺激」の結果、スマホの画面上で光る色が変わる・ポップコーンが飛び跳ねるといった「応答」が見られるというような現象も、刺激応答性の一つであるといえます。
この例のように身の回りには刺激応答性をしめすモノはあふれていますが、多くの場合たくさんの部品で構成されていたり、それらを精密に組み立てる必要があります。
一つの分子からなる分子結晶に様々な応答
一方我々は、たった一つの分子からなる分子結晶を用いて、様々な刺激応答性を発現させる研究を行っています。これまでに、ごまのようにすりつぶすことで光る色を変える結晶や、光や温度変化に応じて飛び跳ねる結晶などの開発に成功しています。
ポイントとなるのは、結晶の中での分子の並び方です。刺激がきっかけとなって、結晶中での分子の並び方が変わります。結晶は構成分子の並び方によって、結晶の持つ性質が変化することがあります。そのため、刺激を与え分子の並び方が変わることで、光る色が変わったり、運動を誘起することができるのです。
材料の低コスト化やサイズの縮小も
身近なモノ、例えばスマホが、力を検知する部品と光る部品・色を切り替える部品を精密に組み合わせていることを考えると、たった一つの部品(分子)で構成されているモノ(結晶)が、刺激を認知し様々な応答を示すことは価値があることだとわかります。もし分子結晶を部品の一部に製品化できれば、身の回りの材料の低コスト化やサイズの縮小につながるかもしれません。
◆ 関朋宏研究室HP
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 宇宙関連 |
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Q2.感動した/印象に残っている映画は? 『旅するジーンズと16歳の夏』 |
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Q3.学生時代に/最近、熱中したゲームは? ドラクエV |
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Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 子供の成長 |