細菌学(含真菌学)

細菌のタンパク質の機能を理解し、我々の健康に役立てる研究


友安俊文先生

徳島大学 生物資源産業学部 生物資源産業学科 応用生命コース(創成科学研究科 生物資源学専攻)

どんなことを研究していますか?

私は、グラム陽性菌に分類される菌の研究をしています。現在は、これらの中の口腔連鎖球菌と、枯草菌の研究を進めています。研究対象の口腔連鎖球菌は、抵抗力の低下したヒトの脳や肝臓などに、重篤な感染症を引き起こす病原細菌です。現在この菌が、ヒトの口腔内や感染部位に、どのようなタンパク質を利用して定着しているのかを、明らかにするための研究を進めています。

細菌を改造し我々の生活に役に立てる研究

私は、さらに病原性を持たない枯草菌などが保有するタンパク質を、分子遺伝学的手法を用いて改変し、バイオ医薬品などの有用タンパク質を効率的に分泌させることができる株の開発を進めています。

研究室の風景
研究室の風景
この分野はどこで学べる?
学生はどんなところに就職?

一般的な傾向は?

●主な業種は→食品会社、製薬会社

●主な職種は→研究職、品質管理、医薬情報担当者、営業

分野はどう活かされる?

大学で学んだ研究に関する知識を生かしています。

先生の学部・学科はどんなとこ

生物資源産業学部では、医学、工学、農学などの幅広い知識が学べます。

もっと先生の研究・研究室を見てみよう
先生からひとこと

微生物は何十億年もかけて進化しており、その生存のため非常に精巧なメカニズムを保有しています。それを理解することで、我々は様々なことを学ぶことができます。さらに、そのメカニズムを我々の生活に応用することで、より健康的で豊かな生活を送ることが可能になります。

また、インターネットなどの普及で、新型コロナウイルスなどの感染症に関する様々な意見を目にすることができます。その真偽を判断するためにも、微生物に関する基礎知識が重要です。

先生の研究に挑戦しよう!

【テーマ例】

納豆菌や乳酸菌の培養、PCR

興味がわいたら~先生おすすめ本

図解 身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本

左巻健男(明日香出版社)

この本は一例ですが、現在、菌類、細菌、ウイルスについて易しく解説している本が多く出版されていますので、読んでみてください。読んだ後、興味がさらに増した場合は、専門書にトライしてください。 


日経サイエンス

広い分野の最新のトピックについて、わかりやすく紹介してくれています。感染症についての特集もあります。私は高校生の時、タンパク質の合成に関わるリボソームの話を読み、この世界に興味を持ちました。少し難しいかもしれませんが、いろいろなトピックスを読み、自分の興味のある分野を探すのも良いと思います。



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