医療系薬学

薬の効果や副作用を薬物の血中濃度で予測!


中村克徳先生

琉球大学医学部附属病院 琉球大学 医学部 医学研究科

どんなことを研究していますか?

医療には、まだ明らかになっていない問題点がたくさんあります。医薬品の副作用や効果の個人差も、その一つです。私は医薬品の効果や副作用について、薬物の血中濃度で予測する方法の研究を研究しています。

また、薬の効き目の個人差については、患者の遺伝子の解析によって、より安全な治療をすることが可能です。そのため、薬物投与前にSNPs(スニップス)という個人差を生み出す遺伝子を検出し、迅速に診断することを進めています。

今後は、iPS細胞を用いた効果・副作用予測や、医薬品による肝障害・腎障害・皮膚障害の予測と対策が期待されます。

高校生の体験授業
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この分野はどこで学べる?
学生はどんなところに就職?

一般的な傾向は?

●主な職種は→病院(医師、薬剤師、看護師)、大学教員、政府機関

●業務の特徴は→医療現場で活躍したり、医学部や薬学部の学生を教育したりしています。

先生の学部・学科はどんなとこ

琉球大学医学部は、沖縄県の置かれた自然的、地理的及び歴史的特性をふまえ、島嶼環境に由来する困難な地域保健医療の充実や、地域特性に根ざした医学・医療の課題解決に努めるとともに、アジア・南太平洋地域を中心とする、南に開かれた国際性豊かな医学部を目指しています。

沖縄県には残念ながら薬学部が存在せず、全国の都道府県の中では最も薬剤師が不足している県の一つです。琉球大学病院薬剤部では、患者さんに頼られる「顔が見える薬剤師」を育てるために、薬学部実務実習生を積極的に受け入れ、同時に若手薬剤師の教育も重点的に実施していきたいと考えています。

また、何らかの理由で一時的に離職している薬剤師の先生が、不安なく職場復帰できるようなサポート体制の充実も、沖縄県薬剤師会・沖縄県病院薬剤師会と連携して、進めていきたいと考えています。このすばらしい沖縄県の環境の中で、患者さんにより良い薬物療法を提供できるように、薬剤部一丸となって努力しています。

もっと先生の研究・研究室を見てみよう
先生からひとこと

我々の研究で、薬の効きの良さや副作用の有無が、患者さんの遺伝子と関係があることがわかってきました。琉球大学病院では、最新の遺伝子解析技術と薬物血中濃度解析の技術を組み合わせて「この患者には、この薬を投与すると効き目が高い!」とか「この薬を投与すると、重い副作用が出る可能性があるので、別の薬を選択しよう!」などの情報を薬剤師が提供できるように、研究を進めています。

琉球大学病院では、医師・薬剤師・看護師・検査技師などがチーム一丸となって、患者さんが早く元気になるよう取り組んでいます。琉球大学医学部の学生さんは、早い段階で医療現場に触れる機会があり、薬剤部にも医学部5年生が毎週臨床実習に来ています。

先生の研究に挑戦しよう!

【テーマ例】

・薬をしっかり飲んでいるかのアンケート調査

・肝臓での薬の変化(を試験管内で実験)

・副作用の原因となる遺伝子の研究

興味がわいたら~先生おすすめ本

人体実験ノススメ 糖尿病予備軍へのメッセージ

鎌滝哲也(最新医学社)

糖尿病を患う著者が、自身の体と病気の観察を通じて、薬や治療との関りを綴っている。大学で行っている研究もその延長線上にあるものだが、一般の人が研究的な視野で薬の使い方を考えるきっかけを提供してくれる。「自分が気になっていることが研究につながる」ということの実例。 


薬物代謝学 医療薬学・医療品開発の基礎として

加藤隆一、山添康、横井毅(東京化学同人)

大学で使われている教科書で、化学物質の安全性評価を担う研究者や、医薬品開発の研究者、病院で医療・薬学に従事する薬剤師などにも読まれている、網羅的な入門書。ヒトにおける代謝を中心に、薬物の代謝分野の全体が解る。



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