◆原生林◆

人の手が入っていない自然の森

原生林とは、厳密には、これまでほとんど人の手が加わっておらず、過去に大きな災害による被害のない森林のこと。一般的には「計画的な伐採がなく、近年顕著な被害を受けていない森林」を指すことが多い。世界に残された原生林はもはやほとんどない。

学問としては、【環境政策・環境社会システム】では、原生林保護に向けた政策や方策を研究する。また、原生林は生態系や生物多様性の保護の観点でも重要で、【生態・環境】や【森林科学】では、原生林に棲息する鳥や昆虫、動植物から微生物まで、あらゆる生物と生態系が研究対象となる。

地球温暖化など環境変動も原生林に影響を与えており、【森林科学】や【環境動態解析】の研究テーマとなっている。【地理学】では、気候や地形など地理的条件と原生林の植生の特色について考える。