情報ネットワーク

行動変容

三密だって避けられる。情報技術が人の行動を変えていく


荒川豊先生

九州大学 工学部 電気情報工学科(システム情報科学府 情報理工学専攻)

先生のフィールドはこの作品から

レディ・プレイヤー1

スティーヴン・スピルバーグ監督

VR世界で生きていく人類に関する映画です。こんな未来が来るかもと思って見るととても面白いです。

世界を変える研究はこれ!

三密だって避けられる。情報技術が人の行動を変えていく

買い占め騒動、情報が人の行動を左右する

テレビで紹介されたお店が混雑したり、食材が売り切れたりするというニュースを、繰り返し見ていると思いませんか。私たちはテレビだけではなく、スマートフォンからも情報のシャワーを常時浴び続けています。そして、情報を自分の頭の中で解釈して、自分なりに行動を決定します。

外出自粛、三密を避ける行動、手洗いうがいなど、皆さん頑張りましたよね。一方、今回の新型コロナウイルス感染拡大の中で、トイレットペーパーの買い占め騒動なども起きました。これは、間違った情報に基づいて多くの人が行動を決定してしまったことを意味します。つまり、情報を制御することは人間を制御することとも言えます。

情報の力で社会を円滑に

私の研究は、この情報の力を、社会を円滑にするために使うというものです。例えば、公共交通機関や公共施設の混雑度を可視化して提供すれば、みんなが密を避ける行動を自主的に取るようになる可能性があります。

GPSで混雑度を可視化。ついでに楽しく

そのためには、いかに簡単に混雑度を測るかという研究が必要になります。皆さんのスマートフォンに搭載されているGPSを使えば、位置情報から施設ごとの混雑度がわかります。どうせ位置情報を使うのであれば、ついでに、ウォーキングゲームとセットにすれば、楽しく歩いて健康になるきっかけを作れるかもしれません。

このような人の行動に作用する情報技術を研究することで、人類が幸せに暮らせる社会を実現したいと考えています。

開発した超小型センサSenStickを展示会に出展した時の様子

先生のフィールド[社会デザイン] 平成28年度採択課題ではこんな研究テーマも動いている!
きっかけ&学生時代

◆テーマとこう出会った

きっかけは、『Ingress』や『Pokemon Go』といった位置ゲームが流行り始め、仮想空間のアイテムを求めて人間が歩き回る姿を見たからです。このエネルギーを、地域振興や観光、健康増進に応用できると感じました。

もう1つのきっかけは、Apple Watch 2から搭載されたアクティビティリマインダ機能です。これは、時計が持ち主に対して、起立!、瞑想!と命令する機能です。持ち主の健康状態をセンサで観測して、薬のような働きをしてくれるわけです。

機械が人間より得意なことは、常時監視できること、膨大な情報を保持・整理できることです。今後は、機械が人間の健康を支えていくんだなと思いました。

◆大学院時代に

先輩とプチベンチャー起業をしたことも、今の研究につながっています。プログラミングができればアプリを作れて、アプリを売ればお金に変わるということを体験しました。

同じ頃、iPhoneが発売され、たくさんのアプリ長者が誕生しました。お金以上に魅了だったのが、個人として有名になれることで、これからは個の時代だなと思い、大きな会社に就職するのを辞めました。

◆出身高校は?

久留米大学附設高校

電波や音波を使って通過車両をカウントするシステムの実験風景
先生の分野を学ぶには
注目の研究者や研究の大学へ行こう!






荒川豊先生 の研究・研究室を見てみよう

ヒューマノフィリックシステム研究室HP

i研究室で開発したバス停混雑度可視化システムitoconがKBCの朝の情報番組アサデス。で紹介(研究室HP)

混雑度可視化アプリitoconを公開(研究室HP)

新しい生活様式の実現に向け、時差通勤・通学を促すためバス停混雑度情報可視化システムの提供開始!(九州大学HP)

混雑度可視化アプリitoconは、バス停の混雑度をリアルタイムに可視化して、時差出勤、時差通学という行動変容を起こすものです。

研究に関する打ち合わせの日常風景
先生の学部・学科で学ぼう

工学部・電気情報工学科と大学院のシステム情報科学府は、電気系と情報系が一つになった組織です。IoTを学ぶ場合、センサ、通信、データ処理と、様々な領域の知識が必要になってきます。センサの開発や回路の設計といった電気系の知識と、機械学習や通信プロトコルやセキュリティといった情報系の知識の両方を学ぶことができる点が特色です。

日本最大面積を誇る九州大学・伊都キャンパス内では、電動キックボードで移動
中高生におススメ

ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほんとうのお話

ソフィー・ハウザー、アンドレア・ゴンザレス(Pヴァイン)

情報技術・プログラミングスキルがあれば世界を変えられるという話です。


先生に一問一答
Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ?

医学部

Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ?   

ドイツ。1年住んでいて、とても気に入りました。日本に近い雰囲気です。

Q3.感動した映画は?印象に残っている映画は?

『アバター』、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』

Q4.熱中したゲームは?

『ぷよぷよ』。研究室内で競い合ってました。

Q5.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?

広告代理店。全国の新聞と雑誌を読むという仕事です。 

Q6.研究以外で楽しいことは?

料理と畑

Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ?

医学部

Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ?   

ドイツ。1年住んでいて、とても気に入りました。日本に近い雰囲気です。

Q3.感動した映画は?印象に残っている映画は?

『アバター』、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』

Q4.熱中したゲームは?

『ぷよぷよ』。研究室内で競い合ってました。

Q5.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?

広告代理店。全国の新聞と雑誌を読むという仕事です。 

Q6.研究以外で楽しいことは?

料理と畑


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