関東とも関西ともちがう、独特なリズムの岐阜・東濃の方言
話し始めた途端に「東濃の人」とわかる
私は岐阜県東濃地域の方言を研究しています。この方言は、関東と関西のことばが混じったような特徴を持っているため、独自性を見つけにくいのですが、それでも、話し始めた途端に「東濃の人だ!」とわかる、この方言らしさを持っています。
多くの方言がそうであるように、「きつい、荒い」とか「あたたかい」などと評されることがありますが、そういった感想は人それぞれで、そのままでは他の人に一義的な情報として伝えることができません。
それを感覚に頼らず客観的に説明できるように、この方言の音声的な特徴として炙り出すべく、データの分析を進めています。その結果、関東とも関西とも異なる独自のリズムを持っていることが見えてきました。
集めた方言データをわかりやすく伝えていく
ことばは、それを話している人々の暮らしの場と結びついていますから、川を渡ったらアクセントが違う、山を越えたら通じない単語がある、ということは数多くあります。また、教育やテレビ等が普及して、ことばの均質性が高くなっているこの時代には、そうでない時代に地方で育った人々のことばを、若い人が理解できないという事態も生じています。
その一方、同じ所にずっと住んでいると、自分たちのことばと他所との違いを知る機会も少なく、進学した時や引っ越した時などに初めて自分のことばを見つめ直す人は少なくありません。そこで、集めたデータを生かして、地域の方言の特徴を市民の皆さんにわかりやすく伝えていく活動にも取り組んでいます。
「東濃西部方言の韻律特性に関する研究」
◆主な業種
(1) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(2) 小・中学校、高等学校、専修学校・各種学校等
◆学んだことはどう生きる?
卒業生の進路は様々ですが、フィールドワークでの初対面と人との交流の経験や、大量のデータを分析する要領と粘り強さを生かして、様々な職種で頑張っているという話を聞きます。中には、大学院に進学して日本語教師として活躍する人や、専門学校などを経て言語聴覚士として病院で勤務している人など、専門性を生かして働いている人もいます。
Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ? 建築学 |
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Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? イタリア。歴史ある建築物に惹かれます。 |
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Q3.感動した映画は?印象に残っている映画は? 映画ではなくミュージカルですが、『レ・ミゼラブル』です。初めて見たのは中学を卒業した頃です。音楽に感動しました。 |
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Q4.熱中したゲームは? ロシアで日本語を教えていた時、イラストロジックの新聞が「日本のクロスワード」として人気を集めていました。やってみると無心になり、没頭してしまいました。 |
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Q5.大学時代の部活・サークルは? 合唱サークルに所属していました。様々な言語の歌詞に触れ、言語学や音声学への関心ともリンクしていました。 |
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Q6.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 新聞の校閲作業。緊張感のある深夜の職場は刺激的でした。 |