先生とともに、大学の職員も、教育と研究を支える
大学教員の役割は「教育」と「研究」
「大学」を研究しています。高校卒業者の約50%が大学に進学するようになり、大学の数(約760校)も大学生数(約290万人)も増えています。それに伴って、大学の先生の人数(約17万人)も増えています。大学の先生は小学校から高校までの先生たちと同様に「教育」をしていますが、さらに「研究」という大切な仕事をしています。
大学の規模が拡大し、職員の役割も増大
数十年前、大学の規模が小さくて、少数の先生が少数の学生を教えていた時には、大学の先生は研究も教育も、そして大学の運営も、ほぼすべて自分たちでできていました。ところが大学の規模が大きくなって、多くの学生たちを教育していくために、大学の先生の他に大学職員の役割が大きくなってきました。
その大学職員の能力を高め、大学の中で十分に役割を発揮することによって、大学における教育と研究の質を高めていくことが求められています。
大学運営を担う大学職員の役割
小学校から高校までの学校にも、先生とは違う学校職員という方々がいますが、大学では多数の大学職員が働いています。大学職員の仕事には、入試、学生サポート、教務、研究支援など大学特有の業務と、経理、人事、広報などどこの会社にもある業務があり、様々な業務を多くの大学職員が分担しています。
現在では多くの業務に専門的な知識や技能が求められ、さらに大学経営という課題には、学長をはじめ多くの先生方と協働していくことが求められます。そうした大学職員の役割について、国際比較研究を進めています。
大学/高等教育の質を高めることによって、学生が生涯学び続けることができる意識と基盤を身につけること、さらに若年層に限らず、生涯いつでも入って学べる大学、もう一度学び直すことができる大学にすることを目指しています。
「大学職員の内発性に基づく役割モデルの再構築に向けた日・韓・台比較研究」
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児美川孝一郎
法政大学 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科/キャリアデザイン学研究科 キャリアデザイン学専攻
【教育学、キャリアデザイン学】とても的確な教育批判・教育論批判をしている方で、しかもわかりやすい語り口が有名です。
◆初年次のゼミと教養科目「現在日本の大学教育」では
大学入学から少し経って、「この大学なんかおかしい」「ここは何なんだ」と大学に疑問や不満を持った学生に、大学と学校との違いや大学教員の研究などについて、各種調査結果や統計資料を提示することによって気づかせ、自分の居場所を見つけて学生生活の目標を再設定してもらうようにしています。Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ? 比較文化学、民族学。西洋視点でない異文化研究がしたいです。 |
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Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? スペイン。学生時代から何度も訪問しています。スペイン南部、アンダルシアの田舎が良いです。 |
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Q3.大学時代の部活・サークルは? 日本音楽(箏・三味線・尺八)のサークルで、箏(こと)を担当していました。 |
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Q4.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 夜間学部の大学職員。卒業後、23年間私立大学職員として勤務しました。 |