がんになりにくい! ハダカデバネズミは健康ご長寿さん
生物による違いはなぜか知りたい
寿命の長さや病気へのかかりやすさは、生き物によって大きく異なります。哺乳類の中だけで比べても、医学・生物学の研究でよく使われるマウス(ハツカネズミ)の寿命は3年程度ですが、ホッキョククジラは200年以上生きることができます。また、日本人の2人に1人は生涯で一度はがんになると言われますが、この確率はアフリカゾウでは5%程度です。
私は、こうした違いがどのように生み出されているのかを知りたいと考え、ハダカデバネズミの研究を始めました。
ハダカデバネズミは、最大寿命が40年と齧歯類の中で最も長く、がんを含む加齢性疾患にほとんどかからないという特徴を持っています。一方、マウスと同じくらいの大きさで研究室内での飼育や繁殖が可能なため、クジラやゾウとは異なり、ゲノム情報や細胞を使った実験だけでなく、個体を用いた研究を行いやすいメリットもあります。
遺伝子とがんとの関わりを調べる
近年、高齢化の急速な進行が世界的な課題となっています。ハダカデバネズミの健康長寿の秘訣を明らかにできれば、将来的には、ヒトがもっと健康に生涯を全うするための新しい方法の開発につながるかもしれません。
私たちの研究室では、通常であればがんなどの疾患を引き起こす処置を行った際に、ハダカデバネズミではどうやってその進行が防がれているのかを調べたり、ハダカデバネズミでだけたくさん発現していたり機能を失っていたりする遺伝子に注目してその効果を調べたりすることで、健康長寿メカニズムの解明に取り組んでいます。
未解明の謎がたくさんありますが、その謎をひとつひとつ解いていくことが、研究の大きな楽しみです。
小さい頃から動物が好きで、生き物の不思議を学びたいと考え、生物学の道を選びました。大学院では温度で性別が決まる爬虫類(ワニやカメ)に注目し、彼らが持つ遺伝子の機能を研究していました。博士課程を修了するタイミングで、ちょうど現在の研究室がポスドクを募集しているのを発見。そのユニークさに魅せられて、いまもハダカデバネズミの研究を続けています。
「健康長寿齧歯類ハダカデバネズミに高発現する塩基修飾酵素による長寿化メカニズム」
◆ デバ研HP
◆主な業種
(1) 薬剤・医薬品
(2) 化学/化粧品・繊維・衣料/化学工業製品・石油製品
(3) 大学・短大・高専等、教育機関・研究機関
◆主な職種
(1) 営業、営業企画、事業統括
(2) 品質管理・評価
(3) 大学等研究機関所属の教員・研究者
◆学んだことはどう生きる?
私たちの研究室には、他大学も含め様々な学部出身者が集まっています。大学院を修了した後の進路も様々です。
研究室で身につけた実験や解析のスキルを活かして胚培養士やシステムエンジニアになったり、疾患への知識や興味を活かして製薬企業で活躍したり、研究の道を深めて大学や研究機関で働いていたりする卒業生がいます。
寿命や病気へのかかりやすさは、生き物の種類だけではなく、ヒトの中でも性差や地域差が見られることがわかっています。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。性別や国別、都道府県別の平均寿命や病気になる確率の違いを調べ、そのメカニズムを考えてみましょう。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 獣医学部に入って動物のお医者さんになってみたいです。 |
|
| Q2.学生時代に/最近、熱中したゲームは? ポケモン世代で、新作が出るとついついやってしまいます。 |
|
| Q3.大学時代の部活・サークルは? 交響楽団に所属してコントラバスを弾いていました。 |
|
| Q4.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? それほどユニークではないですが、実習や実験のティーチングアシスタントをするのは楽しかったです。 |

