電気・電子系の本

ナノカーボンの科学

篠原久典

フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェンなど、ノーベル賞受賞者を次々と出しているナノカーボン材料分野。この本では、特にフラーレンとカーボンナノチューブの発見時の様子が詳しく記されている。新しい、そして物性的に興味深い材料が発見されたときに繰り広げられる「研究者の生態」が生々しく描かれ、研究者を目指していない人にとっても面白く感じられるだろう。21世紀はナノカーボン材料が様々な分野に使われるようになると予想されるが、その代表的な物質であるフラーレンとカーボンナノチューブの発見に、二人の日本人が関与していることを知ってもらうためにも必読である。 (ブルーバックス)



しくみ図解 半導体が一番わかる

内富直隆

長岡技術科学大学の内富直隆先生による、半導体の本。様々な種類の半導体を紹介し、半導体の歴史から今後の展望まで、半導体の基本から応用まで、応用物理学と関連する半導体の物性研究全般について述べている。最先端の電子制御技術である半導体のスピントロ二クスについても紹介している。 (技術評論社)



現代物理学の謎は原子時計で解決される!

梶田雅稔

原子時計は、原子や分子のスペクトル線の周波数標準に基づき、超正確な時間を刻む時計である。高精度のものは3000万年に1秒しか狂わないという。原子時計は、NTTの時報、GPS、天体観測などに幅広く活用されている。この本は、原子時計の精密さ・正確さを利用することによって、巨大な実験装置を用いずとも大学の実験室レベルで研究が可能であることを示してくれる。例えば、原子や分子の素となる陽子や電子の質量が不変なものかどうか実ははっきりとはわかっていないといわれているが、その検証に原子時計が使えるのだ。 (風詠社)



新しい物性物理 物質の起源からナノ・極限物性まで

伊達宗行

物性物理学の基礎から最先端のナノ科学まで幅広く書かれており、応用物性を含めた応用物理学がどのような分野かを知るのに良い。特にこの本は、原子の構造、電子軌道など、高校物理・化学で学ぶ範囲から、物性物理学の中心的なテーマである電気伝導(超伝導、半導体)、磁性、ナノマテリアル、極限物性の分野までをカバーしている。また物性物理各分野の最先端の研究成果についても簡潔に説明されている。 (ブルーバックス)



トコトンやさしい超伝導の本

下山淳一

超伝導とは何か、わかりやすく説明された入門書。どうして超伝導になるのかなどの物理としての基礎的な話から、高温超伝導材料を使って電力ケーブルを作るにはどうするか、コンピューターへ応用など、工学応用に関する話題まで、最新の研究にも関連する応用が紹介されている。新しい材料の発見とその物性の解明は、これまでにない新しい科学技術を発展させることに大きく貢献することがわかる。 (日刊工業新聞社)



なんでも測定団がいく

武蔵工業大学:編

工学では知るために「測る」ことは重要で、計測工学という分野もある。しかし、この本では、物理的なことだけでなく「なんでも」測るという。人体に関すること、地球に関すること、情報や社会など形にないものも測る。その方法とは。難しいと思われる測定を、どうやったらできそうかを考え、試行錯誤していくことが大切だということがわかってもらえたらうれしい。 (ブルーバックス)



高校数学でわかるマクスウェル方程式 電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ

竹内淳

数学に立脚しながらも、数学の苦手な人にも、電気電子工学の中で一番重要なマックスウェル方程式を理解できるように、丁寧に書かれている。姉妹書『高校数学でわかるシュレディンガー方程式―量子力学を学びたい人、ほんとうに理解したい人へ (ブルーバックス)』もおすすめ。 (ブルーバックス)



リチウムイオン電池物語

吉野彰:監修

電気エネルギーの効率利用・貯蔵技術として、二次電池・燃料電池に代表される電気化学エネルギーデバイスは近年非常に活発化している研究分野だ。その1つ、リチウムイオン電池の発明者である吉野彰先生が語る、研究開発から実用化に至るまでの苦難などのエピソードが、大変わかりやすく書かれている。リチウムイオン電池の重要性・将来性がわかる。 (CMC出版)



光化学の驚異 日本がリードする「次世代技術」の最前線

光化学協会:編

光を使って何ができるのだろう、ということに関心のある人におススメの本。光で分子をあやつる方法、光触媒による環境浄化、光で動く「分子モーター」、加工に使うレーザー光など、光化学の研究成果を解説する。光工学の実現には、多くの場合優れた材料は必須。光と化学の接点という観点からも興味深い本だ。 (ブルーバックス)



数理科学 特集「光と物理学」 2013年3月号

科学の最前線を紹介する月刊誌『数理科学』の特集号「光と物理学」では、身近な自然現象である光の研究を紹介している。その中で電気通信大学の宮本洋子先生は、「光渦と角運動量」というタイトルで、量子力学を使わないと説明できない光の新しい性質について書いている。もう少し具体的には、光が回転しながら進む「光渦」について解説している。数式部分は高校生には難しいが、目に見える現象を中心になるべく数式を用いず言葉で説明するように書かれている。 (サイエンス社)


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