生き物って、いのちを守るって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

基礎医学系・先端医療バイオ系

記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

池谷裕二

今から10年以上前に執筆された本だが、当時の最新脳科学の知見を元に著者が考える記憶のメカニズムを簡潔に記した、非常に魅力的な内容が満載された面白い本。脳科学や神経科学の醍醐味が理解でき、この分野の面白さを実感してもらえるだろう。 (ブルーバックス)



生物・バイオ系

ネムリユスリカのふしぎな世界 この昆虫は、なぜ「生き返る」ことができるのか?

黄川田隆洋

ネムリユスリカの幼虫は、乾燥状態で死にそうになっても、次の雨が降ると蘇生するという特徴を持っている! この本は、ネムリユスリカという不死身の昆虫に関する研究の話が書かれている。著者の所属する農業生物資源研究所は世界で唯一、ネムリユスリカ研究を行うという。極限環境でも生存し続けるこの昆虫を知れば、生物の進化やタンパク質の特徴についても考えることができるだろう。 (ウェッジ選書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

黒木登志夫

すべての細胞の中には『がん遺伝子』と呼ばれる遺伝子が存在する。この遺伝子は名前のとおり『がん』に関係し、過剰に活性化されるとがんになる。では細胞はがんになるための遺伝子をもっているということなのかというと、そうではない。通常はこれらの『がん遺伝子』も、正常に生きていいくための重要な活動を担っている。細胞分裂の異常など、遺伝子が異常になって初めてこの『がん遺伝子』は細胞をがん化させるのだ。本書は、このような『がん遺伝子』の発見の経緯からがんを引き起こすしくみについて、簡単にわかりやすく解説している。 (中公新書)



認知症になった私が伝えたいこと

佐藤雅彦

若くして認知症となった佐藤雅彦さんが書き溜めて言葉が本に。援助の対象となる当事者が、どのような想いを持ち、どのような生活世界を生きているかを知ることは、援助の基本だ。その理解を助けるための、認知症当事者が執筆された書を、ぜひ読んでみてほしい。 (冷水豊:編著/大月書店)



基礎医学系・先端医療バイオ系

単純な脳、複雑な「私」

池谷裕二

著者が20年前に卒業した母校で、後輩の高校生たちに「最先端の脳科学」を紹介した講義録。脳科学における様々な実験結果を紹介しながら、「心」がどのようにして生まれるのかを説く。わかりやすく愉快な語り口も含め、脳神経科学の入門書として秀逸だ。 (ブルーバックス)



生物・バイオ系

発生生物学 生物はどのように形づくられるか

ルイス・ウォルパート

私たちの体は、もともと1個の受精卵が分裂を繰り返してできたものであり、どの部分をとってみても、形と機能が見事に調和している。本書では、たった1個の細胞から、どのようにしてこれほど精巧な生物になるのかという疑問を、分子レベルから、細胞、組織形成、個体発生へと最先端の研究を通じて解説している。生物に共通する発生の基本メカニズムについて、重要な概念を含め、基本をわかりやすく解説しているため、高校生なら十分理解できる内容である。 (大内淑代、野地澄晴:訳/サイエンス・パレット新書)



生物・バイオ系

冬眠の謎を解く

近藤宣昭

冬眠とは動物が活動力を極度に低くした状態で越冬することをいう。地球上では多種多様な生物が、それぞれの生息環境に適応しながら生きている。個体として統一のとれた生理機能や行動は、生物が生まれながらに持っている環境適応のしくみだが、冬眠はその一つ。カエル・イモリ・蛇などの変温動物に多いが、クマなどの冬ごもりは体温低下がわずかで、睡眠状態に近いという。この本は、低温で生きる体のひみつから始まり、冬眠は長寿をもたらすかどうか、人間は冬眠することができるかという可能性へと解説を進めていく。

(岩波新書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

人はなぜ太るのか 肥満を科学する

岡田正彦

肥満によるメタボリックシンドロームという健康への悪影響がよく知られている。最新の疫学調査のデータをもとに、肥満の起こる仕組み、食事、引き起こされる病気、遺伝的素因などについて考えることができる本。 (岩波新書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

脳を極める 脳研究最前線

立花隆

内容は20年前のものではあるが、日本の脳研究を牽引してきた研究者と、脳研究の基本が幅広く紹介されている。図解も多く、高校生や初心者向けの入門書として適している。 (朝日新聞出版)



生物・バイオ系

生命科学への誘い

大島泰郎、多賀谷光男:編

バイオテクノロジーの研究は日々進歩している。遺伝子研究によりクローン羊や、遺伝子組み換え作物が誕生させたりすることは、医薬品の開発にも役立てられている。遺伝子診断や遺伝子治療といった、生命科学の進化が私たちの生活にもたらすものは数多く存在するが、この本で詳しく理解することができる。 (東京化学同人)



生物・バイオ系

植物のこころ

塚谷裕一

動物と違って自由に移動できない植物は、多様な環境に適応して生活するため、まるで心があるかのように、独特の形や生活様式を進化させている。この本はそんな多様な植物の生き様が紹介されている。まずは多様な生物が、それぞれの戦略をもって生きていること、戦略に応じた生活と形をもっていることを知ることが重要である。その点では興味深いさまざまな事象が紹介されている。 (岩波新書)



生物・バイオ系

タンパク質の一生 生命活動の舞台裏

永田和宏

体内細胞の中でも最も大きな働きを担うと言っても過言ではないタンパク質について、わかりやすく勉強できる一冊。数々の病気とタンパク質の関わり、そして最先端の研究までが、この一冊にまとめられている。 (岩波新書)



狂気と犯罪

芹沢一也

人権を尊重し、誰も差別されずに基本的人権を享受するべきだと、私たちは理解しているにもかかわらず、相変わらず精神障害者は阻害されている。いかに精神障害者が凄惨な歴史を歩んできたか、いわれない差別を今もなお受けているか、その根本にある原因は何かを思索するための良書。精神保健領域で働くソーシャルワーカーの実践には啓発活動も含まれ、そのためには、精神障害者が置かれてきた状況とその背後にある一般市民一人ひとりの意識を理解しなければいけない。本書は、社会福祉を実践するときに踏まえなければならない視点を提供してくれる。 (講談社プラスα新書)



医療・健康系 科学技術

村上もとか

幕末にタイムワープしてしまった脳外科医が、近代器具のない時代に既存の材料を駆使して病に挑むストーリー。蘭学の後期を扱ったもので、医学史の観点からも読める。テレビドラマ化もされており、大変よくできている。 (ジャンプコミックス)



生物・バイオ系

鼻行類 新しく発見された哺乳類の構造と生活

ハラルト・シュテュンプケ

生物の世界を理解する上で、進化の観点は不可欠だ。現在の生物は、進化の過程を経て現在の状態に至っている。本書は、「架空の諸島で」独自に進化を遂げ、鼻で歩く特性を持つに至った「架空の動物」についての「架空の科学論文」であるが、その詳細は科学者でなければ記述しえない巧みさである。本書を読むと、進化による生物の多様化のしくみに目が開かれるだろう。 (日高敏隆、羽田節子:訳/平凡社)



生物・バイオ系

進化とは何か

今西錦司

1976年に書かれてから、長く読まれ続けてきた本書。正統派とも言えるダーウィンの進化論に対し、独自の進化論を展開し解説する。もちろん生物学的な知識は必要だが、細分化された学問だけでなく、統合的な視野を持ってほしい。そのためにもお勧めしたい一冊だ。 (講談社学術文庫)



生物・バイオ系

クワガタムシが語る生物多様性

五箇公一

森林破壊や生物の乱獲、外来生物の拡大など、生物多様性は危機に瀕している。著者の五箇公一氏は国立環境学研究所の外来侵入生物の研究者。昆虫博士が、わかりやすく誠実な文章で、身近な生物を題材に生物多様性や生物資源管理の難しさを解説してくれる。 (集英社クリエイティブ)



レナードの朝 〔新版〕

オリヴァー・サックス

イギリスの神経学者・医師オリバー・サックスが書いた医療ノンフィクション。嗜眠性脳炎という世界的に大流行した難病に挑む医師・サックスの奮闘と患者の交流を描いている。嗜眠性脳炎は別名、眠り病と言われる原因不明の病だが、サックスはパーキンソン病向けの新薬を投与し、覚醒させた。しかし病原体の耐性によりやがて効果が薄れていった状況を記している。この実話は、1990年米国で内容を再構成したフィクションという形で映画化された。日本での公開のタイトルは「レナードの朝」。映画は患者をレナードという男性に絞り、レナードと医師の二人は患者と医者との関係を超えた友情を育んでいくという展開になっている。 (春日井晶子:訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)



歴史・地理

疫病と世界史

ウィリアム・H.マクニール

著者はカナダ出身の歴史家。代表的著作に「世界史」がある。それに対しこの本は、世界の文明の興亡を疫病という視点で捉え直ししている。上巻は狩猟の時代から紀元1200年頃まで、下巻はそれ以降から現代まで。例えば14世紀猛威を振るったペストは世界の人口を激減させたが、著者は、ヨーロッパ文明を地中海世界から北の諸地方に移行させたのは、その後も長いあいだ繰り返されたペストの流行が果たした役割が非常に大きいという。なぜなら、ペストの流行する地域は、地中海の港湾諸都市からすぐ近くの、ペスト菌が容易に到達できる地域にほぼ完全に限定されていたからとしている。ペストや天然痘が世界史にどのような影響を与えたが書かれ興味深い。 (佐々木昭夫:訳/中公文庫)



生物・バイオ系

動物に心はあるだろうか? 初めての動物行動学

松島俊也

この本は動物行動学の入門書として、小学校高学年向けに書かれている。著者は動物心理学というとても興味深い研究をしている。動物心理学とは、人間以外の動物の行動を研究する心理学の一部門。動物への学習・情動・動機づけなどの実験・研究を通して、人間の心理研究に貢献する。著者の場合のアプローチ法は、いろいろな動物の行動と脳の研究をおこなっている。例えば研究の結果、モネとピカソの絵を見分けるハトを見出したという。動物に心はあるのでないかと思わせる最新の成果が豊富で、写真や図を多用している。

(佐竹政紀:イラスト/あさがく選書)


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