生き物って、いのちを守るって

選んでいただいたフィールドの本はこちら。さあ、もっとみてみよう。

しあわせの理由

グレッグ・イーガン

神経伝達物質とヒトの行動研究に基づいて描かれた、印象的なSF短編だ。神経伝達物質は、脳神経のニューロンで生産され、さまざまな人間の情動的な反応を左右する脳内化学物質のこと。ほかにも9篇を収録。著者はオーストラリアの小説家。科学性の極めて強いハードSFの代表的作家で、ナノテクノロジー、量子論、認知科学、宇宙論、数学等、広範囲な分野を題材としたSF作品を発表している。 (ハヤカワ文庫)



生物・バイオ系

未来の治療に向かって 生命医科学の挑戦

多賀谷光男、柳茂:編

生命医科学の進化によって、これまで治療が困難だった病気の実態が分子レベルで解明され、治療の可能性が高まっている。今どのような研究がされており、未来にはどのような治療や新薬が生まれてくるのか。高校生物の知識を基礎としてわかりやすく解説する。 (東京化学同人)



基礎医学系・先端医療バイオ系

睡眠の科学

櫻井武

動物は、なぜ睡眠という、外敵に襲われる危険行為をとる必要があるのか? 脳内のどのような分子基盤に基づいて睡眠と覚醒のスイッチが入るのか? これらを一般人にもわかりやすく解説しており、神経科学に興味を持ってもらうのには良い題材を取り扱った本だ。 (ブルーバックス)



医療・健康系

痴呆を生きるということ

小澤勲

「認知症」という呼び名になる前の旧名称の書籍ではあるが、認知症を有する当事者が生きる世界を、介護老人保健施設など現場に最も近い立場の著者が解説した、認知症ケア必読の書。認知症当事者の精神世界に光を当て、関わる家族や介護者の大きな支えとなった本。 (岩波新書)



生物・バイオ系

図解雑学 進化論

中原英臣

19世紀半ばのダーウィンの進化論から始まり、ラマルク進化論、日本の今西錦司進化論、ドーキンスの利己的遺伝子説などこれまで登場した歴代の進化論の1つ1つのトピックスについて、見開きごとに文章と図とともにわかりやすく解説してある。また、現代において提案されている進化論についても、幅広く記載されている。 (ナツメ社)



環境系

シカ問題を考える バランスを崩した自然の行方

高槻成紀

シカが森林を荒らしているという話題をよく聞くようになっている。シカが増えるのはよいことのように思えるかもしれないが、全国の生態系や農林業に及ぼす被害は甚大なものになっており、いま日本の山ではシカの被害が深刻化している。この本の著者は哺乳類学者であり、シカと環境の関係を研究しつづけた第一人者。なぜこのような状況になり、解決のためには何が必要なのかを知ることができる。 (ヤマケイ新書)



生物・バイオ系

微生物の狩人

ポール・ド・クライフ

17世紀、はじめて顕微鏡を使って微生物を観察し、「微生物学の父」と言われるオランダ人レーウェンフックをはじめとして、パストゥール、コッホなど13人の細菌学者の人物と業績を紹介する。当時、微生物の概念すら否定されていた時代から、さまざまな発想や工夫を凝らして、新しいものを発見していくプロセスは現代にも通じるものがある。また、この本に登場する研究者の苦悩や興奮がリアルに伝わってくるので、一気に読み上げてしまう。 (秋元寿恵夫:訳/岩波文庫)



基礎医学系・先端医療バイオ系

記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

池谷裕二

今から10年以上前に執筆された本だが、当時の最新脳科学の知見を元に著者が考える記憶のメカニズムを簡潔に記した、非常に魅力的な内容が満載された面白い本。脳科学や神経科学の醍醐味が理解でき、この分野の面白さを実感してもらえるだろう。 (ブルーバックス)



バイオ工学系

脳から見たリハビリ治療

久保田競、宮井一郎:編

脳梗塞や脳出血で脳に損傷を受け、手足に麻痺が起きた場合でも、適切なリハビリテーションによって脳に新しい神経回路ができ、手足がまた動くようになる。この本では、そのメカニズムについて研究例を示しながら、わかりやすく紹介している。脳科学の進歩によって、リハビリテーション医学も大きく変化してきていることがわかる内容だ。 (ブルーバックス)



スポーツサイエンス入門

田口貞善、矢部京之助、伊坂忠夫:編

スポーツ科学に関心をもつ初学者・愛好家に最適な入門書。スポーツ競技における高度のパフォーマンスを実現して高めるための方法やメカニズムを、科学的に解明・追求しようとするスポーツ科学。スポーツパイオメカニクスの研究成果を含め、スポーツ科学全体が学べる本。読者が理解しやすいよう多数の図版を盛り込みながら、高度な話題までを具体的に噛み砕いて解説してくれる。 (丸善出版)



社会学

家族という病

下重暁子

筆者は「日本では家族はなぜ美化されるのか」と問う。筆者の「家族観」をもとに、家族や家族にまつわる制度が批判的に描かれている。日本の家族制度が人間生活にどのような影響を与えているのかということについて、考え直す機会を提供してくれる。 (幻冬舎)



生物・バイオ系

生物とは何か? ゲノムが語る生物の進化・多様性・病気

美宅成樹

著者は、日本生物物理学会の会長であった美宅成樹先生。ゲノムをベースにして、生物とは何かが語られていて、興味深い内容になっている。進化の過程で獲得してきた多様性の、科学的な解明を考えるとともに、これまでの生命科学研究の常識をあらためて問う。 (共立出版)



あの日

小保方晴子

STAP細胞の発見を華々しく発表し脚光を浴びるも、一転、疑惑の目が向けられ、研究の第一線から退くことになった著者。この騒動について、一番の当事者である著者が自分の立場から自分の言葉で語っている。研究の一端がよくわかるだろう。 (講談社)



生物・バイオ系

まねが育むヒトの心

明和政子

この本は、ヒトの心がどのようにして成立してきたか、その進化の過程をヒト、チンパンジー、サルと比較。最近の研究トレンドである「共感」の重要性について説明している。著者の京大霊長類研究所時代の恩師は、松沢哲郎博士。チンパンジーに言葉を教える「アイ・プロジェクト」で有名な動物心理学者・霊長類学者だ。同研究所を経た著者は、ヒトの心だけでなくチンパンジーの心も対象にする比較認知発達科学という新分野を開拓。自らの妊娠・出産・育児体験を踏まえ、赤ちゃんが見せる「まね」を観察し、ヒトらしい心の発達の条件を科学的な解明に挑んでいる。

(岩波ジュニア新書)



基礎医学系・先端医療バイオ系

現代免疫物語beyond 免疫が挑むがんと難病

岸本忠三、中嶋彰

最新の免疫学の最前線を、これに関わった本庶佑先生(京都大学名誉教授)、坂口志文先生(大阪大学)をはじめ、日本人研究者のエピソードを中心にわかりやすく解説した名著。著者は、インターロイキン6の発見というノーベル賞級の仕事を成し遂げた、岸本忠三先生(元大阪大学学長)。がんに対する抗体療法などが開花するまでの物語が、よく描かれている。ノンフィクションの物語としても楽しめる。 (ブルーバックス)



基礎医学系・先端医療バイオ系

生命とは?物質か! サイエンスを知れば百考して危うからず  

和田昭允

物理を用いて生命を研究する「生物物理学」を切り開いた和田先生の著書。世界で初めてヒトゲノムの大規模解析を唱えた研究者でもある。本の中では、第1部では生命について語り、第2部では科学者としての在り方を語る。研究者をめざすなら、学ぶところが大きいだろう。 (オーム社)



生物・バイオ系

地球環境46億年の大変動史

田近英一

地球環境がこれまでの歴史でどのように変遷してきたのか。地球が誕生して46億年。その間の地球環境の変化は、生物の進化の変遷の歴史でもある。そしてその進化の原動力の大きな一群が植物であり、陸上環境を一変させるきっかけとなったのがコケ植物の陸上への上陸だ。現在のコケ植物が、乾燥や寒暖、強烈な日光などの厳しい陸上環境にどのように耐え抜く能力を獲得してきたのか、この本はその変遷や適応能力の秘密を学ぶことができる。地球の全休凍結をくぐり抜け、激動の環境変動にも耐えて進化を続ける生物の逞しさを想像することができるエキサイティングな本だ。 (DOJIN選書)



生物・バイオ系

捕食者なき世界

ウイリアム・ソウルゼンバーグ

生態系は、どのようにして維持されているのか。様々な野外研究の結果、その地域の「捕食者」となる動物が鍵であることを明かす。「捕食者」が絶滅することが、いかに生態系の崩壊を招くのかを明らかにし、自然環境を復元する難しさと、そのために必要なことを考える本。野生動物の世界と自然保護に興味がある人におすすめしたい。 (野中香方子:訳/文春文庫)



生物・バイオ系

群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法

ピーター・ミラー

アリやミツバチなどが集団で行動すると最大限の力を発揮できている、その原理を私たち人間のビジネスに応用しようという提言。みんなの意見は案外正しいと言うことがわかって面白い。 (土方奈美:訳/東洋経済新報社)



心を病むってどういうこと? 精神病の体験者より

古川奈都子

精神障害の当事者による手記。生い立ちから発病、現在の生活や家族などについて書かれている。ごく普通の人が、たまたま精神病を発病するという現実と、その人がどのような気持ちで生きて過ごしているのかを学び理解することができる。 (ぶどう社)


他のジャンルの本もみてみよう

法律・政治・国際 経済、社会 経営・ビジネス
哲学・思想 文学・芸術、歴史・地理
バイオ・医療、健康 食・農、生活 教育・心理
環境・エネルギー、建築・土木 数学・物理、地球・宇宙
テクノロジー・情報
みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ