太陽を創った少年 僕はガレージの物理学者

トム・クラインズ

米国アーカンソー州生まれの天才中学生、テイラー・ウィルソンくんは、14歳にして自宅ガレージで核融合炉を作り上げる。ごく幼い頃から宇宙に興味を抱き、庭で自作のロケットを爆発させる(!)テイラーと、そんな彼をサポートしてきた両親や専門家たちの姿とともに、彼の核融合実験の過程をつづったのが本書。文中ではテイラーの失敗例と成功例が忠実に紹介されている。研究とはうまくいかないことの方が多く、なぜうまくいかないのかを解明することこそが重要だとわかる。科学者を志す高校生を励ましてくれる一冊。 (熊谷玲美:訳/早川書房)