光で回る分子モーターで、DNA構造を操りたい!
分子をナノサイズの材料や機械に
目には見えない小さな世界を操りたい! それが私たちの原動力です。化学の力で分子を設計・合成することでナノメートル(10^-9 m)スケールの材料や機械を生み出すことができます。
これまでの研究では光を伝達する分子ワイヤや電気を流す分子シートといった機能性ナノ材料を開発してきました。自分が作った分子が可愛くて面白くて色々知りたくなるのが我々研究者です。
ドリルのように回転する分子モーターの虜に
最近私が虜になって扱っているのが分子モーターと呼ばれるもので、これは光を当てるとその光エネルギーを使ってドリルのように回転することができる特殊な分子です。
オランダに留学していた時に分子モーターについて学んだのですが、現在取り組んでいる研究プロジェクトではこの分子モーターを他の研究分野で活躍させたいと思っています。具体的には生命の遺伝を司るDNAと組み合わせることで、光を使ってDNA構造を制御することを目標としています。これを実現することでダイナミックに動くナノ材料の開発や遺伝情報の光制御技術に繋げていきたいと考えています。
構想3年、ある日突然道筋が見えた!
この研究テーマは構想に3年程かかっています。最初はこれができたら凄いだろうなという妄想程度のアイディアでしたが、常に頭の片隅で考えつつ日々の生活から情報を取り入れることで、ある日突然思考回路が繋がり具体的な研究の筋道が思い浮かびました。まだ道半ばですが夢見ることからすべてが始まります。ぜひみなさんも未来への希望を大切にしてください!
身の回りのモノを拡大していくと必ず分子や原子に辿り着きます。それらを自在に操ることができたら面白そう!と思ったのが私が化学を志したキッカケです。
中高時代には、同じ炭素からできているということで鉛筆の芯からダイヤモンドを作れないか?という疑問を持ち、大学や研究機関にアポを取って訪問し、最先端の科学に触れるという経験をさせていただきました。今は自由に分子を作ったり動かしたりするのが楽しいですし、それを活かして学理を深めたり社会貢献に繋げたりもできるので、研究者は自分にとって最高の職業です。
東北大学理学部化学科には、教員を含めた定期的なクラス会や先輩からの学習サポートなど手厚い学習支援制度があります。学生たちはとても意欲的で真面目な人が多く、自主的に勉強会を行っている様子も見受けられます。
そのため研究室配属時(3年次←他に比べて早い!)には基礎的な知識や経験が備わっており、すぐに研究の第一線で活躍することができます。学生さんたちの自由な発想は貴重と考えていますので、彼らのアイディアをもとに新しい研究が始まることも多いです。
Q1.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? 以前留学したことがあるオランダかイギリス。友人もいますし欧州サッカーが観られるのもいいですね。 |
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Q2.大学時代の部活・サークルは? ゲーム研究会でポケモンの研究をしていました。 |
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Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 無料の配布物をたくさん集める活動をしています! |
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Q4.好きな言葉は? タダより高いものはない。 |