AIやメタバースの最新技術で、障がい当事者と支援者を支える
生きづらさを感じる人に情報学は何ができるか
日本は高齢化率の上昇、生産人口の減少、総人口の減少という人類が未だかつて経験したことのない大きな壁に直面しています。私の研究では、この課題に大きな影響を受ける認知症や生きづらさを感じる人に対して情報学を駆使してどのような援助ができるのかを検討しています。
人材育成と当事者自助の仕組み
課題を介護や困窮者支援の文脈で整理すると、支援者不足の拡大と被支援者の増加に整理することができます。そうすると、誰もが早く確実に達人級になることのできる人材育成の仕組みと共に、当事者がほどほどに手を借りて生活をするための自助の仕組みの実現が必要です。
そこで私たちは、支援者に対してメタバース空間を活用した学習環境の提供や、大規模言語モデルを活用した介護空間のデジタル・トランスフォーメーション化の実践的研究の推進、そして、当事者に対して人生に伴走することのできるAI技術の開発に取り組んでいます。
Well-beingを実現するチャレンジ
これらは、AIやメタバースの最新技術の活用によって、本当に個人それぞれのWell-being(幸せ)が実現できるのか?という問いへのチャレンジでもあります。
これまでの多くの研究は一般化によって、多数派にとって使いやすい環境を作ることを目指してきました。今後、私たちが研究を進めることによって、AIと共生することで誰もがWell-beingを享受することのできる世界に近づくかもしれません。
情報学は新しい領域だと感じましたし、全くわからないのであえてやってみたいと考えたように記憶しています。直近の未来よりは、50年後や100年後を想像してみることも意思決定の材料になるように思います。
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「13.IT・AI」の「48.人工知能・機械学習、画像(CG等)、インターフェース系」
情報科学科、行動情報学科、社会学科が協働している点が特徴です。1年生から学科横断で研究に参画できる講義もありますし、学科横断で教員が連携して進めているプロジェクトもあるので、学際的な研究を実施することができます。