ヒューマンインタフェース・インタラクション

AI・メタバース

AIやメタバースの最新技術で、障がい当事者と支援者を支える


石川翔吾先生

静岡大学 情報学部 情報科学科(総合科学技術研究科 情報学専攻)

出会いの一冊

2001年宇宙の旅

監督:スタンリー・キューブリック

人工知能の立役者のお一人のM. Minsky博士がHALというAIの監修をされています。このAIと人とのやり取りが、まさに現在、現実味を帯びてきています。SFは新しい世界を想像し、その想像した世界の中でどういうことが起こるのか、ワクワクしながら感じることができます。

映像からでも本からでも入りやすいメディアから触れてみてください。そのワクワクやそこで生じる疑問が、これからの新しい世界を作っていく原動力になっていくことを期待します。

こんな研究で世界を変えよう!

AIやメタバースの最新技術で、障がい当事者と支援者を支える

生きづらさを感じる人に情報学は何ができるか

日本は高齢化率の上昇、生産人口の減少、総人口の減少という人類が未だかつて経験したことのない大きな壁に直面しています。私の研究では、この課題に大きな影響を受ける認知症や生きづらさを感じる人に対して情報学を駆使してどのような援助ができるのかを検討しています。

人材育成と当事者自助の仕組み

課題を介護や困窮者支援の文脈で整理すると、支援者不足の拡大と被支援者の増加に整理することができます。そうすると、誰もが早く確実に達人級になることのできる人材育成の仕組みと共に、当事者がほどほどに手を借りて生活をするための自助の仕組みの実現が必要です。

そこで私たちは、支援者に対してメタバース空間を活用した学習環境の提供や、大規模言語モデルを活用した介護空間のデジタル・トランスフォーメーション化の実践的研究の推進、そして、当事者に対して人生に伴走することのできるAI技術の開発に取り組んでいます。

Well-beingを実現するチャレンジ

これらは、AIやメタバースの最新技術の活用によって、本当に個人それぞれのWell-being(幸せ)が実現できるのか?という問いへのチャレンジでもあります。

これまでの多くの研究は一般化によって、多数派にとって使いやすい環境を作ることを目指してきました。今後、私たちが研究を進めることによって、AIと共生することで誰もがWell-beingを享受することのできる世界に近づくかもしれません。

メタバースで実験をしている様子
メタバースで実験をしている様子
テーマや研究分野に出会ったきっかけ

情報学は新しい領域だと感じましたし、全くわからないのであえてやってみたいと考えたように記憶しています。直近の未来よりは、50年後や100年後を想像してみることも意思決定の材料になるように思います。

先生の研究報告(論文など)を見てみよう

「Well-being最大化のための個性適応型目標創生」

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学生たちはどんなところに就職?

◆主な業種

◆主な職種

◆学んだことはどう生きる?

先生の学部・学科は?

情報科学科、行動情報学科、社会学科が協働している点が特徴です。1年生から学科横断で研究に参画できる講義もありますし、学科横断で教員が連携して進めているプロジェクトもあるので、学際的な研究を実施することができます。

先生の研究に挑戦しよう!

中高生におすすめ

心と脳 認知科学入門

安西祐一郎(岩波書店)

心をシステムとして捉えて、我々の心のありようを理解するのに役に立ちます。また、人の心を通してシステムとは何かという理解にもつながります。


誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論

D. A. ノーマン、訳:岡本明、安村通晃、伊賀聡一郎、野島久雄(新曜社)

人間が使うモノやシステムを使いやすくするためには、どのようにデザインするといいのか、豊富な事例と共にその道筋が示されており、人が扱うあらゆるモノやシステムの理解を深めることができます。


攻殻機動隊

士郎正宗(KCデラックス)

並列化、ゴースト、義体等のさまざまな刺激的なキーワードが今なおエンジニアの好奇心を刺激します。まずは、S.A.Cから入るのがいいと思います。(画像はDVD)

一問一答

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