「ゴミ」といわれたゲノム領域から、イネの生殖がわかる
遺伝子を保存していないゲノム領域はゴミなのか
ヒトの細胞に格納されているゲノムの長さは2mにも及ぶとされています。しかし、そのゲノム中の遺伝子領域は、わずか2%にも満たないと言われています。
98%以上の遺伝子を保存していないゲノム領域は、何をしているのでしょうか。ゴミのように不要なものなのでしょうか。
不要とされた領域から、ゲノムのコピー情報『RNA』がみつかる
近年、高等生物において、このゴミと思われていた、遺伝子がみつかっていない90%以上の領域から、ゲノムのコピー情報である『RNA』と呼ばれる転写産物が合成されていることが発見されました。
これらRNAは、タンパク質をコードしない領域に由来することから、「ノンコーディングRNA」と呼ばれており、長さは、非常に短いものから、長いものまで様々なRNAがみつかっています。しかし、この大量に生産されるノンコーディングRNA群の機能の多くは、いまだ明らかになっていません。
お米の雌しべや雄しべがつくられるRNAに注目
私は、日本の主食であるお米、イネを研究材料に、雌しべや雄しべがつくられる生殖ステージに転写される1000種類を超えるノンコーディングRNAに注目しています。
生殖は次の世代に遺伝情報が引き継がれる重要な現象です。また、イネをはじめとした多くの作物は開花した後の種子を利用するため、雌しべや雄しべの生殖の研究は、開花後の収量の決定に大きく寄与します。しかし、そのメカニズムは複雑で解明されていないことも多く、その実態はベールに包まれています。
そこで、イネの“生殖”と“不要とされてきたゲノム領域”に着目することにより、遺伝子解析では明らかにできなかった農業に有用なイネの生殖形質や因子の発見を目指しています。
今後も、ノンコーディングRNAという新分野と融合し、魅惑的な生殖研究に邁進していきたいと思います。
数年後に、ゴミとされてきたゲノム領域は決してゴミではなく、宝物ですよ!と報告できることを夢見て!!!
◆先生が心がけていることは?
1.マイボトルを持参すること。
2.沖縄は他県よりも貧困問題が深刻です。フードドライブという取り組みがあり、春休み、夏休み、冬休みの長期休暇に入ると、給食を食べられない子どもたちのために家にある食料を集めている団体に、少量ですが食料を提供しています。
3.定期的にビーチクリーンに参加しています。
◆学生時代は?
中高では陸上競技部に所属し、大学ではラクロス部に所属しました。一つのことに集中して真剣に向き合うこと、また、失敗から学んだ強い思いなどが基盤となり、今の研究にも活かされていると思います。
島本功(故人)
奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科(生前)
【フロリゲンの研究と病原応答の植物研究】破天荒(?!)な先生でしたが、どんなデータにも真摯に向き合い、新しい技術を取り入れ、チャレンジしていく姿などを間近で学べたことは、私の研究者としての財産です。
毎日かあさん
西原理恵子(毎日新聞社)
女性が経済的に自立することの大切さを、伝えています。社会に出てきちんとお金になる資格を取るために必要な勉強は続ける!そして、そのためには投資もする!という考えを、実際に作品で読むと、より大事だなと実感します。
Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ? 農学部。やはり、食に通ずる学問であるから。 |
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Q2.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 同級生が多かったやきとり屋さんでのバイトです。 |
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Q3.研究以外で楽しいことは? 子育て |