学生時代はゲーム開発、今は画像技術研究に夢中
ゲーム制作からプログラミングを学ぶ
私は、主に機械学習の応用について研究しています。画像技術変換に関連するコンピュータービジョンやコンピューターグラフィックスについてのテーマが多いです。具体的に、白黒写真の自動色付け、ラフスケッチのペン入れ技術や写真補正などの研究を進めてきました。
子どもの頃から、ものがどうやって動くかに大いに興味がありましたが、8歳で初めてパソコンに触り、一目惚れしました。その後、パソコンと遊ぶうちにゲームを作ることに夢中になり、いろいろなプログラミングの勉強をしました。
機械学習の可能性に気づく
大学を卒業するまで、ゲームの開発を続けました。大学院に入ってからは、コンピュータービジョンを中心に研究しました。その頃、SFが好きだった影響か、機械学習の持つ可能性に気づき、アルゴリズムを手動で作るよりも、データから学習することの方が未来的だと思い始めました。そして研究テーマを機械学習のアルゴリズムとその応用へ移しました。
コンテンツ制作を支援する技術
教員になってから、もっと自由に研究ができるようになり、コンテンツ作成、つまり、人間が作るものへの支援について取り組むことを決め、ラフスケッチのペン入れ技術、写真補正などの研究を始めました。
AlphaZero(アルファゼロ)の碁AIなどの機械学習の発展とともに、子どもの頃の夢のようなエージェントや、レベルデザインのゲームAIの研究(強化学習)も行い始め、まさに「Life goes around in a full circle」です。
→先生のフィールド[社会デザイン] 平成29年度採択課題ではこんな研究テーマも動いている!歴史のあるコンテンツをわかりやすく現代化して、人々が過去の過ちを繰り返さないようにと考えています。また、研究しているものを無料で公開し、誰でも最新鋭の技術が使えるようにしています。
◆先生が心がけていることは?
出張などを減らして、オンライン会議などを優先しています。
◆テーマとこう出会った
以前、描画が好きな学生がイラスト系を研究したいと言ってきてくれた時、コンテンツ作品支援研究の可能性に気づきました。
◆中学時代は
中学生のころ、友達がテキストエディタでコードを直接ファイルに書き込んで、ブラウザで開いたらウェブサイトが表示されたのが、最初のプログラミング体験でした。それを見る前は、アプリなどをどうやって開発するのか、想像すらできませんでした。
櫻田健
産業技術総合研究所 人工知能研究センター
SLAM(自己位置推定と環境地図作成を同時に行うこと)の研究を行っています。OpenVSLAMを開発しています。自動運転車やロボットビジョンに対しSLAMはとても重要な技術で、櫻田先生は日本一のSLAM研究者です。
山田誠
沖縄科学技術大学院大学
医療関係等の高次元データの理論的な機械学習技術の研究を行っています。機械学習の分野では、最近主にディープラーニング(深層学習)が使われていますが、山田先生は理論が強い機械学習技術を研究されています。特に医療関係のデータについては、理論的に証明ができるモデルなどが重要で、将来的には山田先生の研究が、主に使われるようになるでしょう。
◆Twitter: https://twitter.com/jikihakase
Q1.一番聴いている音楽アーティストは? U.N.K.L.E.。『Nursery Rhyme / Breather』がお気に入りです。 |
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Q2.感動した映画は?印象に残っている映画は? 『アンダルシアの犬』 |
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Q3.熱中したゲームは? 『MOTHER2 ギーグの逆襲』 |
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Q4.会ってみたい有名人は? デヴィッド・リンチ |