外国にルーツのある子どもが、日本語も母語も伸ばせるバイリンガル教育
同化圧力の強い日本で、母語や母文化を学べるか
外国にルーツを持つ子どもたちは、現在たくさん日本の学校で学んでいます。これを読んでいるあなたもそうかもしれません。
一般的に、日本の小中学校の教室は同化圧力が強いといわれています。そこでは、「外国にルーツを持つ」という個性を発揮したり、故郷の言葉を習い育むことが難しいこともあります。日本の小中学校の空間がどんなだったら、外国にルーツを持つ子どもたちは個性を発揮し、母語や母文化を学ぶことができるでしょうか。
バイリンガルに「ライフヒストリー」を語ってもらう
私は、外国にルーツを持つ子どもたちの教育、そしてその子どもたちを取り巻く日本の子どもたちの教育や、教室全体のあり方に影響を与えている教育方法を研究しています。
また、日本で生まれ育ちながら、日本語も母語も堪能なバイリンガルに成長した外国にルーツを持つ青年たちに、その「ライフヒストリー」を語ってもらい、分析することを通じて、彼らがバイリンガルになるには何が必要だったのかを探っています。
個性である母語能力を武器に
外国にルーツを持つ子どもたちが、その個性である母語能力を伸ばし、自分や社会のために活かせる環境づくりを研究することは、日本の学校空間の同化圧力を減じ、「他とは異なる個性を持つ子どもたち」が生きやすい学校空間を作り出すことにつながります。
私の研究は外国にルーツを持つ子どもたちに焦点を当てながら、すべての子どもたちが「他人とは違う個性」を尊重し、育み、将来の武器にできるような、学校のあり方を考えることにつながっていると信じています。
マイノリティ(少数者)の教育保障。
◆先生が心がけていることは?
フェアトレード製品の購入、マイノリティ生徒・学生の教育支援。
「グローバルネットワークによる日本語・継承語の加算的バイリンガル育成に関する研究」
神戸大学国際人間科学部は政治学、人類学、社会学、音楽、スポーツ、芸術、自然環境、社会環境、教員養成と、広い分野の学問が学べます。そこでは海外研修とフィールド学修に参加するグローバル・スタディーズ・プログラムが必修で組まれており、自分のテーマを海外の事例と比較し、現場での学びからより深く考察することができるようになっています。
Q1.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? ケニア。青年海外協力隊員として2年暮らした経験があり、馴染みがあります。言葉にも困りません。 |
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Q2.感動した映画は?印象に残っている映画は? 『アクト・オブ・キリング』、『セデック・パレ』、『パラサイト』 |
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Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? モロッコで大道芸人。 |
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Q4.研究以外で楽しいことは? 競技かるた(2段B級です) |
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Q5.会ってみたい有名人は? せやろがいおじさん |