原発事故やコロナ禍への対処から、多様な視点を学ぶ
警戒感や行動も様々
新型コロナウィルスが世界各地に蔓延し、日本全土も緊急事態宣言を経験。しかし警戒感も行動も様々です。
2011年の東日本大震災時の原子力発電所事故により撒き散らされた放射能への警戒感とも似ています。放射能も目に見えず、被曝してから健康被害として現れるまでの時差(コロナウィルスでも感染してから症状が出てくるまでの「潜伏期間」)がある点も似ているのではないでしょうか。
このように、人によって捉え方が異なったり、いろいろな意見が出てきた時、皆さんはどうしていますか。
様々な視点や経験から学ぶことを実践
私は、岡山大学に赴任する前は、20年余りアメリカに住んで、UCLAの大学院から文化人類学の博士号を取得した後、アメリカの大学で教鞭(きょうべん)をとっていました。
今は岡山大学のグローバル・ディスカバリー・プログラムで、英語で文化人類学やエスニックスタディーズなどを教えていますが、様々な視点や経験から学ぶことを学生たちとともに実践しています。
「ジェンダー平等の達成」をし「人や国の不平等」撲滅を同時に行うのに有効な概念として、「複合差別」があります。例えば外国籍を持つ女性に「外国人差別」+「女性差別」という複合差別をせず正当に評価することで二つの目標に同時に近づくことができます。差別は無意識の場合も多いので、人から指摘される前に自らの無意識に向き合ってみませんか。
「カタストロフィと日常の中の政治~原発避難者の地域市民性」
◆主な業職種
(1) メディア(ジャーナリスト)
(2) 教育(教員)
(3) NPO(コーディネーター)
岡山大学には文化人類学を教えている教員が複数いますが、グローバル・ディスカバリー・プログラムでは主に英語で文化人類学を学べるだけでなく、文学部で日本語で文化人類学の授業を受講することもできます。
ジェンダーギャップが世界で121位と恥ずかしい状況にある日本では、どのようなキャリアに進むにせよジェンダーに関する知見を得ることは必須な中、グローバル・ディスカバリー・プログラムにも文学部にも文化人類学的にジェンダー研究に取り組む教員が複数いることもメリットといえるでしょう。また、アメリカ、イギリス、カナダなどで文化人類学の博士号を取得したり、アフリカ、アメリカ、インドネシア、オランダ、韓国、ベトナム、日本などでフィールドワークを行ったりしている、国際経験豊かで複数言語を操る多文化教員が在籍することも特徴といえます。
グローバル・ディスカバリー・プログラムでは、たとえば人類学を以下のようなモジュールでも学ぶことができます。
「日本をこえて」
日本には元来、様々な文化的背景を持つ人々が住んできたことを考えると、いわゆる「日本文化」は単一でも固定的でもないことが分かります。このモジュールでは、多様かつ変容し続ける文化や社会が、この「日本」と呼ばれる島々、そして日本を取り巻く地域や国々とどのように影響しあっているのかを学びます。
「環境と医療」
病や災害に対する理解は、自然や身体などに関する考え方の違いによって大きく異なります。このモジュールでは欧米的思考様式を前提とせず、地球上の様々な地域における自然観や健康観についての科目を履修します。
Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ? プログラミング |
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Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? 韓国。母国なのに、住んだことがないので。 |
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Q3.感動した映画は?印象に残っている映画は? 『オレの心は負けてない』 |
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Q4.研究以外で楽しいことは? 読書、サイクリング |
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Q5.会ってみたい有名人は? ヒョンビン |