太陽系物質進化を知る手がかりにも!隕石有機物の形成を明らかに
分子量1000を超えるような固体有機物に注目
地球外の有機物がどのように生まれ、進化してきたのか。この謎は「生命の起源」に関わるだけでなく、太陽系が誕生した頃の物質進化過程を理解する上でも重要です。
隕石や小惑星の試料からは、アミノ酸や核酸塩基、糖といった生命関連分子が見つかっています。しかし、有機物の多くは分子量1000を超えるような固体有機物です。私は、このような大きな分子がどのように形成されたのかに注目して研究しています。
隕石からマグネシウムや鉄
固体有機物の形成については様々な説が考えられていますが、私は特に小惑星内部での「水や鉱物との反応」に着目しています。小惑星では、アルデヒドやアンモニアなどの小さな分子が水と反応し、高分子有機物に変化した可能性が指摘されています。
私は、その過程で、鉱物に含まれる金属原子や水に溶け出した金属イオンが重要な役割を果たしたのではないかと考えています。これまでに、隕石からマグネシウムや鉄を含む有機化合物が報告されており、私は化学分析や模擬実験を通じてその形成過程を探っています。
生命をつくる複雑な高分子はまだ見つかっていないが…
隕石を含めた地球外物質からは、核酸塩基や糖といった生命に関わる重要な材料が見つかっています。一方、タンパク質や核酸など、生命を直接形づくる複雑な高分子はまだ確認されていません。しかし、固体有機物がどのように形成・進化してきたのかを明らかにすることは、生命の起源だけでなく、初期太陽系における物質進化を理解する大きな手がかりになると期待しています。
私はもともと宇宙に興味があり、月や星を観測するのが好きでした。最初はブラックホールや惑星形成に関心を持っていましたが、大学の授業で隕石について学び、46億年前にできた石が手元にあり、そこに太陽系誕生時の記録が残されていることに強く惹かれました。
学部研究として隕石を調べる中で、隕石には有機物が含まれていてその多くが固体有機物であることを知りました。そして、揮発・分解されやすいはずの有機物がどのように形成され、生き残ってきたのかについて強い関心を持ち、この研究の道へ進みました。
「金属原子を含む有機化合物 (MOC)から探る隕石有機物の化学進化」
◆ 地球化学講座HP
◆主な業種
(1) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(2) 鉱業・資源
(3) 大学・短大・高専等、教育機関・研究機関
◆主な職種
(1) 基礎・応用研究、先行開発
(2) 製造・施工
(3) 中学校・高校教員など
| Q1.一番聴いている音楽アーティストは? クラシック、Jazz。特にピアノの音が好きで、ショパンの木枯らしのエチュード、ベートーベンのピアノソナタ「月光」第3楽章、リストの死の舞踏 (交響曲はサン=サーンス)をよく聴きます。 |
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| Q2.感動した/印象に残っている映画は? 有人火星探査を題材にしたSF映画『オデッセイ』です。映像の素晴らしさはもちろん、科学技術を駆使し、問題にどう立ち向かうかという点など、ストーリーも非常に興味深い内容でした。 |
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| Q3.好きな言葉は? 「知って行わざるは、知らざるに同じ」。貝原益軒の言葉です。何かを学んだり新しいことを考えたとき、そのままで満足せずに行動に移すのが大事という意味で、心に留めている言葉です。 |

