はたらく細胞
清水茜(シリウスコミックス)
この本は、体の中の様々な細胞を擬人化して描いたマンガです。赤血球や白血球、血小板などが登場し、それぞれが体を守るために働く様子がわかりやすく描かれており、免疫や血液のことを楽しく知ることができます。たとえば、白血球はウイルスや細菌と戦い、赤血球は酸素を全身に届けます。これらの働きによって、体の状態は健康に保たれていますが、時に、本来は「敵」を攻撃するはずの免疫が、自分自身の細胞を攻撃してしまうことがあります。
私の研究テーマである抗リン脂質抗体は、免疫の重要な担い手である抗体が原因で血栓ができやすくなる病気です。皆さんがこの文を読んでいる間も、体の中ではとんでもない数の細胞がそれぞれの役割を担っていることで、健康が維持されていることを実感できる本だと思います。
血栓ができやすくなる病気 病態の解明や検査法の確立に挑む
未解明の抗リン脂質抗体症候群
抗リン脂質抗体症候群(APS)という病気を聞いたことがありますか。
APSは、体の中に「抗リン脂質抗体」という特別な物質ができてしまうことで、血栓ができやすくなる病気です。この血栓ができると、血の流れが悪くなり、脳や心臓などに大きな問題を起こすことがあります。また、抗リン脂質抗体が原因で、お腹の中で赤ちゃんがうまく育たないこともあります。
しかし、この病気の原因やしくみは、まだよくわかっていないことが多くあります。
「検査されていない抗体」に注目
病院でこの病気かどうかを調べるときには、血液検査をして、いくつかの抗リン脂質抗体の有無を調べます。でも、検査される抗体はほんの一部だけで、実はそれ以外にもたくさんの種類の抗体があることがわかっています。中には、検査されていないけれど、実際には病気と関係していそうな抗体もあります。
私たちの研究では、この「検査されていない抗体」に注目して、その検査法を作り、抗体の有無を検査することがどのような意味を持つのかを調べています。
なぜ血栓ができやすいのか
さらに、抗リン脂質抗体があるとなぜ血栓ができやすいのか、その仕組みも調べていて、血管の内側に並んでいる血管内皮細胞や、血液中の細胞を対象に、抗リン脂質抗体が細胞にどんな反応が起こさせるのか実験しています。
この研究が進むことで、APSの検査がより良いものになり、また、APS患者さんに血栓ができやすいメカニズムの解明につながると考えています。
高校生の頃、『ミトコンドリアはどこからきたか』という本のタイトルに無性に惹かれ、読みました。今思えば体の中の小さな世界に興味を持ったきっかけだったかもしれません。
大学の卒業研究を通じて、小さな世界で働く細胞の機能を調べる面白さを知りました。その後、大学院で現在研究対象とする病気を専門とする指導者に出会い、当初はマイナーな病気だと思っていましたが、研究生活の中で、患者さんや同じ病気の研究者が沢山いることを実感し、気づけば現在まで研究を続けています。
「非基準抗リン脂質抗体の測定法の確立と測定意義の検証ならびに向血栓性作用の解明」
◆主な業種
(1) 病院・医療
(2) 医療機器
(3) 薬剤・医薬品
◆主な職種
(1) その他医療系専門職(臨床検査技師・理学療法士等)
(2) 基礎・応用研究、先行開発
(3) 大学等研究機関所属の教員・研究者
検査技術科学専攻では、病院で検査業務を行う臨床検査技師になるための様々な知識や技術を教えています。大学には細胞検査士という細胞の異常を見つけるスペシャリストを養成するコース、大学院には臨床培養士というこれからの再生医療を担う人材を育成するコースがあり、より専門性の高い教育を行っています。附属病院との連携により、臨床検査の強みを生かして、基礎的な研究から現場で役立つ研究まで行うことができます。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 建築学 |
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| Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? オーストラリア:中学生の時に短期間のホームステイをしましたが、穏やかでとても良いところでした。 |
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| Q3.一番聴いている音楽アーティストは? 角野隼斗さん(ピアニスト):ピアノの音の美しさに感動します。どの曲もお気に入りです。 |
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| Q4.大学時代の部活・サークルは? 弓道部 |

