愛するミドリムシで、バイオものづくりを!
酸素濃度が低くなると油を作る!?
ミドリムシは周りの酸素濃度が低くなると、それを検知して細胞の中にそれまでため込んでいた貯蔵多糖(β-1,3-グルカン、分解しにくい糖です)をたった1日ほどで分解し、ワックスエステルという油の一種を新たに細胞の中にため込みます。
実は、酸素が無いところでたくさん化合物を作るというのは、一般的な生き物にとってそんなに簡単なことではありません。大体の場合「電子」の受け渡しがうまくいかなくなって、還元状態に偏るからだと考えられています。さらに、酸素が無いと、ミトコンドリアでの酸素呼吸が低下することで、ATP生産量が大きく下がってしまいます。人間でイメージしていただくと、お腹に脂肪がつくときはどんな時?と考えると、食べ過ぎ、すなわちエネルギーが余る時です。
それにもかかわらず、ミドリムシは酸素が無くて、還元力は余るし、エネルギーも足りなさそうな環境で、油を作る、というこれまでの生化学の常識では説明できないことをいとも簡単にやってのけます。
油と同時に、人間が欲しいものも作って!
私たちはその背後にある仕組みを解き明かしたい!という気持ちで研究しています。調べていくと、実は油以外にもコハク酸などを同時に作っていることもわかってきました。
酸素が無いときにミドリムシがどんな反応で生き延びているのかを詳しく知り、それを代謝改変で「人間が欲しいもの」をたくさん、油と同時に作ってくれるように変えることで、「ミドリムシでバイオものづくり」ができる未来を目指しています。
高校生までは、理科や生物が漠然と好きでした。大学で、バイオテクノロジー分野を学びたい、という気持ちから農芸化学という分野に足を踏み入れ、大学生の時の講義で偶然であった「ミドリムシ」と20年以上付き合うことになるとは、当時は全く想像しませんでした。
今思うと、ミドリムシの代謝には教科書には載っていない面白いことがたくさんあるよ!とニコニコ話してくださった先生との出会いがきっかけになりました。
「ユーグレナの効率的な嫌気下物質生産能を基盤とした嫌気的バイオリファイナリーの創出」
◆主な業種
(1) その他の化学系
(2) 化学/化粧品・繊維・衣料/化学工業製品・石油製品
(3) 食品・食料品・飲料品
◆主な職種
(1) 基礎・応用研究、先行開発
(2) 設計・開発
(3) 品質管理・評価
◆学んだことはどう生きる?
学科全体では、食品会社に勤務される方が多いのですが、私の担当学生の方はその比率はあまり高くなく、「環境」というキーワードをベースにして、化学系・環境系の会社に就職する方が多いです。おそらく、研究に関連した環境化学、バイオトランスフォーメーションなどの概念に魅力を感じてくれる方が多いからではないかと思います。
微生物から高等生物まで、幅広い「生命」を、化学・生化学の言葉で語っていける、魅力的な学科だと自負しています。
| Q1.学生時代に/最近、熱中したゲームは? ドラゴンクエスト全盛期でした・・・!例にもれずハマっていました。 |
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| Q2.大学時代の部活・サークルは? ハンドボール(プレーヤー)してました。 |
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| Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 公文式のアルバイトで、走って逃げる幼稚園児を抱えて席に戻したりしていました。幼稚園児から高校生まで幅広くいる教室で、楽しかったです。 |
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| Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 子育てを楽しんでいます。 |
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| Q5.好きな言葉は? 「偶然」を拾い上げる眼と心を養おう! |

