機能をアップ!開発した円盤状のセルロース粒子を蓄熱材に活用
「コロイド化学」に興味
私自身は、大学で高分子化学を専攻しました。就職後に無機物質から作る液晶というものに触れたことで、有機物・無機物という枠組みではなく、大きさや形が重要な意味を持つ「コロイド化学」という学問分野に興味を持っています。
CNCを高分子で包んだり、高分子をCNCで包んだり
最近は、セルロースナノクリスタル(以下CNCと略)に興味を持ち、研究を行っています。これは、ナノスケールの太さを持つセルロースの棒状粒子で、液晶にもなることが知られています。
ただ、CNCは水中では液晶状態にもなるのですが、そのほかの溶媒とは均一に混合することも難しいのです。そこで、粒子の中にCNCの液晶を閉じ込めてしまえばよいと考えました。実際に実験を行ってみると、CNCを高分子で包んだり、高分子をCNCで包んだりできることがわかりました。
予想外の円盤状の粒子
ある時、高分子の両末端に二重結合が付いたような構造の高分子を使用してみました。これまでと似たようなものができると予想していたのですが、赤血球のような円盤状の粒子ができました。一般には球状になることが多く、円盤状の粒子ができるのは珍しいのです。
このように、研究をしていると予想外のことが起こります。人間の頭で考えることの限界を知る楽しい瞬間です。
この円盤状の粒子を何かに使えないかと考えたところ、使用していたポリエチレングリコールは蓄熱材としても利用されていることを知りました。蓄熱材を粒子にすると表面積が増え、熱の出入りがスムーズになると期待できますが、円盤状の粒子は球状よりもさらに比表面積が大きいので、よりその効果がでるのはないかと考え、現在研究を進めています。
私の専門は高分子化学ですが、あたらめて振り返ってみると「『コロイド』はよくわかっていないことが多くて面白いよ」と化学の先生に言われたのがきっかけではないかと思います。
高分子は分子ですが、サイズが非常に大きいので、その溶液は「分子コロイド」とも呼ばれます。高分子は分子でありながら、通常の分子とは桁違いの大きさなので、分子の世界とは全然違う現象が起こることがあり、それがとても面白いと思っています。
「蓄熱機能を有するセルロース系高次異方性円盤状カプセルの集積による熱特性の制御」
◆主な業種
(1) 化学/化粧品・繊維・衣料/化学工業製品・石油製品
(2) 半導体・電子部品・デバイス
(3) セラミクス、ガラス、炭素
◆主な職種
(1) 製造・施工
(2) 生産管理・施工管理
(3) 品質管理・評価
| Q1.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? イタリア。どこに行っても美味しく楽しい。 |
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| Q2.一番聴いている音楽アーティストは? Joji/Glimpse of Us |
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| Q3.感動した/印象に残っている映画は? 『ロスト・キング 500年越しの運命』(2022) |
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| Q4.好きな言葉は? Every cloud has a silver lining. (どの雲にも銀の裏地がついている→どんな悪いことにも良い面がある。) |

